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76.再会、剛拳と白雷姫

外から聞こえる小鳥のさえずりで目を覚ます。

リコリスはまだ起きていないらしいので水などを用意して起きるのを待つ。


「起きろー」

「…もうちょっと…」

「はいはい。水とご飯あるから、顔洗って早く食べろよ」


寝ぼけながらそれらを済ますリコリスを横目で見ながら着替える。

とりあえず、このあとはギルドまで行くか。

イリスは準備できてるかな。


「…ねぇ」

「どうした?なにか足りないか?」

「…着替え…」

「…そのくらい1人でできるようになってくれ…」


ということでリコリスの着替えを手伝い、ギルドへ向かう。

結構道覚えてるな。

そう思いながらギルドへ向かう。


ここだ、ここで魔法を教わったんだ。

懐かしいな。


ギルドの横にある訓練場を見て懐かしさを覚える。

結構広いな。


ギルドに入り、受付の人に話しかける。


「すみません、イリスっていますか?」

「イリスさんですか?今は…依頼に出てますね」


依頼に行ってるのか。

となるとどこかで待たないとだな。


「ユージじゃねぇか!」

「もしかしてその声は…」


後ろを振り向くとこの世界に来て初めて見た男性が立っていた。

俺をEランクにあげたり、この世界のことを教えてくれたり、最初に出会った人。


「エルダさん!」

「久しぶりじゃねぇか!元気してたか?」

「元気でしたよ。エルダさんの方は?」

「俺も元気だったぜぇ!」


豪快に笑うエルダ。

マジで久しぶりだな。

最初…イシュリアでこの人に会って旅をしようって決めたんだもんな。


「で、こんなところで何やってんだ?」

「実は…」


ということで事情を話す。

前イリスに会った時旅をしないかと誘ったこと。

そしてそれを承諾してもらったこと。


「ガハハ!Aランクを誘うやつがいるとはな!お前さん、そん時Dランクだろ?無謀にも程があるぜ…とはいえ、なるほどな。そういうことだったか」


そういうことってどういうこと?

てか、なんでエルダここにいるの?

そう聞こうと思う前にエルダは口を開く。


「まぁ立ち話もなんだ。奥の部屋行こうぜ。いいよな嬢ちゃん」

「ちょ、困りますよ。今のギルドマスターはイリスさんじゃないんですよ?勝手をされると…」

「なら、応接間を貸してくれ。それならいいだろ?」

「それなら、まぁ…」


ということでマスター室の横にある応接間に行くことに。

どうやら既にイリスはギルドマスターを交代してフリーの冒険者となっているらしい。

約束通り準備を進めてくれていたのだろう。


「とりあえず色々聞きてぇことはあるが、まずはお前さんの聞きたそうな話をしてやるか」


ということでエルダに色々話を聞いた。

どうやらイリスは俺が旅立ったあと、エルダの元を訪れたらしい。

そして、引き継ぎだったり事務作業だったりを手伝わせていたとの事。

ベテランかつ昔ギルドマスターと仕事をしていたエルダはそういうのも少しできたということで手伝わされたのだ。


意外だな。

なんか筋肉の塊で事務作業なんて知らねぇ!ってタイプだと勝手に思ってた。

だいぶ失礼だな俺。


ちなみに今のギルドマスターはBランクの雷魔法の使い手らしい。

…名前は聞かないでおくか。


「で、次に俺が聞きたいことなんだが…」


エルダがそう質問しようとすると同時に扉がノックされる。


「私、入るよ」


返事を待たずに入ってくるのは1人の少女。

初めて見た化け物であり、俺に魔法の基礎を教えてくれた人。


「イリス、久し…」

「サンダーランス」


そう言い切る前に、雷の槍が目の前で生成される。

それと同時にエルダが間に割って入ってくる。


「おいおい、初対面の子にそれはねぇだろう?」

「オジサン邪魔。それを殺せない」

「この子は魔物じゃねぇよ」


何が起きてるんだ。

というか、エルダの動きも見えなかった。

本当に何が起きてるんだ。


「今この子について聞こうと思ってたところだ。お前も座ってゆっくり聞け」

「…わかった。ごめんユージ、久しぶり」

「お、おう。久しぶり。元気だったか?」

「うん、元気だった」


イリスは雷の槍を消し、椅子に座る。

先ほどの雷の槍はリコリスに向けていたようだ。

エルダが割って入ってくれなければあれが飛んできたのか?

考えるだけでも怖すぎる。


「で、その子は?」

「あぁ、この子は依頼でとある場所まで連れていく子で…」


ということでリコリスのことを話した。

ゼファーノスからこっちに来るまでにあった子で、カカロジまで連れていく依頼を請けていること。

そして、魔族であること。


「イリスが感じたのは魔族の魔の部分だろうな。それを感じるのはかなり珍しいんだぜ?魔族を見てなきゃわかんねぇからな」

「魔族…私、あなたのこと魔物だと思っちゃった。ごめん」

「…いいよ」


リコリスは少し怯えていた様子だが、イリスの雰囲気が柔らかくなったことで警戒心を解いたらしい。

というか、今まで年上のおっさんとしか会ってなかっただろうから歳の近めの女の子と話すのは初めてなのかな。


「そんでどうするんだ?一緒に旅するっつってもお前さんはカカロジまで行かないとなんだろ?」

「それなんですが…」


ということで図々しい提案をすることに。

それは、カカロジ経由でフローディアに行かないか?というものだ。

ぶっちゃけ断られても仕方ないレベルだ。


「なら提案があるんだが、フローディアに行って、その後一旦カカロジに行くのはどうだ?そんでイリスはフローディアに残ればいい」

「と言いますと?」


どうやら海岸寄りは道のりが険しいらしい。

そもそもカカロジまで行くならフローディア経由が普通との事。

それに、仲間がいた方がいいらしい。


「どうだイリス。悪くねぇんじゃねぇか?」

「断る気ないよ、そもそも。行くつもりだったから」


まじか、杞憂だったな。

心配しまくってたが、良かった。


「よし、じゃあ準備してくるからちょっと待ってろ」

「え?」

「オジサンも行くの?」

「行くに決まってるだろ!誰が道案内するんだァ?」


まじか2人も来てくれるのか。

道も教えてくれるのありがたすぎる。


ということで2人が準備してくるのを待って街の出口で待つ。

心強いな。

カカロジまでの旅が少し、楽になった気がする。

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