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75.再び、スィートピィへの道

リコリスとゼノンが釣った魚を食べ、日の入りを見たあと船の中に入り寝る。

明日はヴェルマリーナに着く。

そしたらスィートピィに向かって、イリスと合流したらカカロジを目指すか。


てかあれだな、フローディア行こうぜ!って言ってやっぱカカロジ行くわ!って言ったら怒るかな…。

いや、依頼優先だな。

まぁスィートピィに戻らずにカカロジに行くのもありだが、それはちょっと違う気がするし。


そんなことを考えているとどうやらヴェルマリーナに着くようだ。


「リコリス、そろそろ着くぞ」

「…うん…」


眠そう。

まぁ抱っこして運べばいいか。

ということでリコリスを抱っこして船をおりる。

一緒におりていたゼノンが話しかけてくる。


「ありがとなユージ、お前のおかげで船酔いせずに渡れた」

「俺も船酔いした側だから辛さはわかるからな。てかゼノンはどこ行くんだ?」

「ブラブラ歩いてって感じだな。やることがあるんだ」

「なるほど…じゃあ、お別れかな」

「あぁ、またな」


ということでゼノンと別れ、俺はスィートピィに向かうことに。


ここから1日でスィートピィだっけ?

とりあえず出発しよう。

イリスに協力を仰げれば完璧だが…事情を説明して待っててもらう方にするか。

そもそもまだ準備できてない可能性もあるが。


まぁ行くか。


しばらく歩いていると魔物がいるのがわかる。

ちょっと強めの魔力だな。

多分、オークだろう。


オーク

HP:427 MP:87 攻撃力:470 防御力:211 素早さ:74


改めて見るとかなり強い気がする。

前の俺が負けたのも納得だ。

でも、今の俺ならひとりで倒せる気がする。


「リコリス、少しここで待機できるか?」

「…うん、わかった」


よし、やるか。

イリスとの再会前のちょっとした腕試しってところだな。


弓を構えるように、右手に魔力を込めて。


「ファイアアロー!」


火の矢がオークの頭に直撃する。

貫通することはないが、かなりダメージが入っているように見える。

こちらの場所に気がついたオークは向かってくる。


魔法剣に魔力を込める。

斬れ味を上げ、水を纏わせる。


スピードなら勝ってる。

落ち着いてみれば対応可能だ。

高い攻撃力はまともに受けたら返せない。

なら、隙をつく。


オークの振り上げた棍棒を水を纏わせた魔法剣で受け流す。

あの時、デーモンロードにやったときのように。

棍棒は地面に突き刺さり、抜けないようだ。

再び魔法剣に魔力を込め、今度は火を纏わせる。がら空きの胴体に剣を刺す。

斬れ味が上がっているためそのまま振り抜き、斬り裂く。

トドメで頭に剣をぶっ刺して討伐完了。


…魔法剣鬼強ぇ!!!

魔力調整がかなり上手くできるようになってきて思ったんだけど、斬れ味のあがり方マジで半端ない。

俺自身の力だけじゃないとは理解してるが、これは少し調子に乗りそう。

まぁ魔法剣のおかげってのは忘れちゃダメだな。

てか、それを含めても俺Cランクとしてかなり風格出てきたんじゃない?

Dランクの魔物を1対1で倒せるレベルだよな。

戦いにも慣れてきたし、かなりいい感じだぞ。


オークの素材を剥ぎ取り、リコリスの方へ戻る。


「よし、行くか」


前は馬車で通った道だけど、結構整備されてるんだな。

ミントと会ったのもここか。

ちょっと懐かしいな。

…もう、ミントは旅をできないのか。


そんなことを考えながら進んでいると日が沈んでいく。

落ち切る前に野営の準備をする。


というか思ったんだけど、ひとり旅の時って見張りとかどうするんだろう。

リコリスと交代でやるんか?

いや、さすがにリコリスにやらせるのは…。

まぁ結界に何かが反応すれば大きな音が鳴るみたいだし、寝ても大丈夫だろう。


そう思いながら就寝する。

予想通り特に何事もなく朝になり、顔を洗うなどして準備を完了させる。

…まだリコリス起きてねぇじゃん!


「起きろー」

「…まだ、寝る…」

「二度寝しようとすな。とりあえず出発するぞ。ほら、運んでやるから起きなさい。向こうに着いたらいっぱい休もうな」

「…ママー」

「誰がママじゃい」


寝ぼけているリコリスを抱っこして先に進む。


やっぱこの子ちょっと軽いな。

もう少しご飯食べさせた方がいい気がしてきた。

魔族の食事って別に俺たちの食事と変わんないよな?


「…おろして」

「お前が抱っこって言ったんだからなー」


そういいながらおろす。

だいぶワガママになってきたな…。

大きなあくびをしたリコリスの手を持ち歩いていく。

スィートピィ周辺はそこまで魔物が強くないとは思うのだが、ダンジョンの関係でオーガが外に出てたりそういう要素が怖い。

オーガとかのCランクと鉢合わせたら死ぬから勘弁して欲しい。


そんなことを考えながら進んでいくと魔力探知に反応がある。

進んでいけばゴブリンのようだ。

ゴブリン3体の群れ?っぽいな。


ぶっちゃけゴブリンとかもう敵じゃないんだけど、この前殺されかけたし全力で叩き潰すか。

今回はゴブリンシャーマンとかもいないし大丈夫だと思う。

一応周りは警戒しつつ…。


「ファイアアロー!」


火の矢を放ち、ゴブリンに当てる。

先制攻撃で1体排除、あと2体はどこから魔法が飛んできたかわからず、アタフタしている。

そのままファイアアローを2回放ち、3体を排除することに成功。


まぁ負けることは無いな。

ファイアアローもかなり馴染んできた。


ゴブリンの素材を剥ぐ。

魔石のある位置が心臓部辺りだから取り出すのがちょっと面倒。


リコリスの方をちらっと見ると素材を剥ぐために無惨な姿になっているゴブリンを凝視している。


「…見てて面白いか?」

「…あんまり」


だよなぁ。

何ならちょっとグロいもんな。

これもしかしてさっさと片付けろっていう圧なのか?


急いで素材を剥いで旅路につく。

ぶっちゃけもうゴブリンとかの素材取るのめんどくさいんだよな。

まぁやるけど。


その後も魔物をしばきつつしばらく歩いていると、街が見えてきた。

とはいっても日がすでに傾いてきている。

一旦宿屋にいって、明日ギルドに向かうとするか。


ということで前回利用した宿屋につく。


「部屋1つ空いてるか?」

「空いてるよ。奴隷用の部屋もあるが、同じ部屋でいいんかい?」

「え?…あぁ、二人部屋1つをお願いする」

「はいよ」


リコリスこの格好だとそういうのに見られちゃうのか。

あんま良くなさそうだけど、遮断系が付与されてるのって高いらしいし、我慢してもらうしかないな。

そこら辺も含めて明日イリスに相談してみよう。


「おやすみ」

「…おやすみ」


こうして明日への英気を養うのであった。

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