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67.謎の少女

野営の見張りは必要ないとの事で俺は自分のテントで寝る。

一応、リコリスが心配ではあるのでたまに音を聞いてみているが、特に大きな音はないので大丈夫だろう。

闇奴隷だと殴られてるとかありそうで怖い。

ダンボはいい人そうだが、それでも心配してしまう。


日が昇り、再度出発することに。

本来街を何回か経由していくのだが、今回は馬車で直行、5日くらいで着くらしい。

途中で街に寄りたい気もするが、欲しいものがあったら売買してくれるとの事。

ならまぁいいか。


馬車に揺られながら魔力探知を張り巡らせる。

最近は結構広い範囲を探せるようになった気がする。

といっても強い魔力か複数の魔力が集まってるとかじゃないと気がつかないが。


暇だなぁ。


そう思いリコリスの方を見ると同様に暇なのか、ぼーっと空を見あげている。


「リコリスは、好きなこととかあるか?」


話けようと思ったが、何を聞いても地雷になる気がしたのでめちゃくちゃ無難…というか浅い感じの話題になった。


「…ない」

「そうか…そうか…」


ないって言われると何も言えないって。

困るってその返事は。

まぁ俺が話しかけたんだけど。


「空を見るのとかはあんまり好きじゃないのか?」

「…別に」

「景色を見るのは、楽しいと思うぞ 」

「…そうかも」


…会話が続かん!

仲良くした方がいい気がして話しかけたけど、俺もしかしてめんどくさがられてる?

見た感じ10歳くらいの子供だし、どう接すればいいんだ。


「…魔法とか見るか?」

「…見る」


ということでちょっと魔法を見せることに。

まぁ俺ができるのはウォーターボールとファイアボール、ファイアアローとしょぼいファイアバレットだけだが。

水場が近くにないとできないウォーターブローは無いものとする。


「ウォーターボール」


手のひらの上で水を生成する。

最近手のひらの上で魔法を維持するのを練習しているが、こんなところで役に立つとは。


リコリスの方を見るとボケーッとウォーターボールを見ている。

うん、あんまり興味無さそうだな。


馬車の後ろから地面に向かって放つ。

そこまで魔力を込めなかったので土に水のシミができた程度だった。


うーむ、魔法はあんまりっぽいな。

じゃあ次はこいつだな。


「魔法剣、見るか?」

「…見る」


魔法剣を取りだし、リコリスに見せる。

先程のウォーターボールよりは興味深そうに見ている。


「こんな感じで魔力を込めると火や水を纏うんだ」


魔力を込めて火を纏わせたり水を纏わせたりする。

改めて見るとこれ強いよな。

魔力を込めるだけで斬れ味が上がって、さらに属性付与ができる。

属性切り替えもできるしめっちゃ高価だろうな。


リコリスの方を見ると少し興味深そうだったが、すぐ無表情に戻った。

多分あんまり刺さらなかったのだろう。


もう手札尽きたんだけど俺。

合コンだったらハブられてるぞ。

まぁ実際彼女とかいたことないしな!

…言ってて悲しくなる。

俺を傷つける事実は置いといて、他の話題…。


「えっと…昔話でも聞くか?」

「…聞く」


聞くんかーい。

昔話なんてなんもねぇよ。

桃太郎か?

いや、ダメだ。

あれは鬼が悪者にされすぎてる。

なら、サルカニ合戦か?

内容覚えてねぇよ。

花咲かじいさん…は意地悪爺さんがまじでカスだから俺がやだ。


うん、ウサギとカメでいいか。


ということでウサギとカメを聞かせた。

興味があるのかないのか分からないが、最後まで聞いてくれた。

途中覚えてなくて改変入れたけどまぁバレてないだろう。


「どうだった?」

「…うーん…普通?」

「普通かぁ」


けど、やることはないのでほかの昔話も聞きたいらしい。

そんなこんなで昔話を話しながら馬車に揺られる。


記憶に残っている昔話は全部話したので再度暇になった。


「どうするかなぁ。ほかの話も聞く?」

「…聞く」


ということで俺の転生前の話をすることにした。

といっても転生者ということは伝えずにだが。


こちらはかなり興味深そうに聞いていた。

闇奴隷ってことは外の世界をあまり知らないのかもしれない。

なら、今までの旅も話そうかな。

そんなことを考えていると馬車が止まり、ダンボが声をかけてくる。


「そろそろ野営にしよう」


ということで野営をすることに。


ご飯のタイミングでまたリコリスはまたテントで食べている。

話すなら今のタイミングだろう。


「一応聞いておきたいんですけど、リコリスって闇奴隷ですよね」

「…そうだとしたら?」

「問い詰めるという訳ではなくて…事情もあると思いますし。ただ、把握はしておきたいんです。港までの道で他の人と鉢合わせた時どうするかとかで」

「あの子は私の娘ということにしてくれ。羽織っているマントのせいで小汚く見えるかもしれないが…阻害魔法が組み込まれているのはあれしか持っていないんだ」


なるほど、あれは阻害魔法…魔力探知や鑑定遮断が組み込まれているのか。

ベルノやハーデンが着てたやつと同じだな。


「わかりました、ダンボさんの娘ということにしましょうそれだけ話せば大丈夫です。ほかはなるべく詮索はしませんので」

「すまない」


ご飯を食べ終え、寝袋に入る。

リコリスについてだが、かなりめんどくさそうな感じはする。

闇市で保護された少女。

阻害魔法の組み込まれたマントを羽織っている。

なにかから逃げているようにも見えるし、誘拐したのを悟られないようにしているようにも見える。

詮索しないとは言ったが、後者だった場合はちゃんと対応しなければならない。


スィートピィに戻る前に変なのに巻き込まれそうだな。

まぁ関わってしまったからにはやるしかない。


とは言ってもあと3日の関わりだし、そこまで詮索できないかもだけど。

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