63.Cランクへの道
着いた場所はオシャレなカフェっぽい場所だった。
周りの客も女性が多い気がする。
「2名様で宜しいでしょうか」
「あぁ、2人だ」
「かしこまりました。少々お待ちください」
かなり慣れてるようでスムーズに店内に入っていき、次に言われる言葉がわかっているように席につく。
簡単なメニューもあるようでサッと見てみる。
…料理屋ってか、カフェだな。
「私は頼むのは決まってるから、決まったら言ってくれ」
「何頼むんだ?」
「パンケーキだ。ここのお店のパンケーキはフワッフワで…」
なんか力説が始まった。
これ全部聞いた方がいいのかな。
というかパンケーキあるんだこの世界。
「といった感じだ」
「…同じの頼もうかな!」
ということで同じものを頼んだ。
出てきたのはかなりパンケーキをしているパンケーキ。
つまりパンケーキということだ。
1口サイズに切り分け、口へと運ぶ。
生地はフワッフワで口に入れればとろけるような感覚があり、絡みついたメープルシロップのようなものの甘さを際立てる。
また、アイスクリームのようなものが後味をサッパリとしているようでバランスのいいものとなっている。
「美味しいな。これどうやって作ってるんだろう」
もちろん異世界の技術でどう作ってるのだろうという意味だ。
まぁホタルには転生者だということは伝えてないから別の意味で捉えられるかもだが…。
「花から採取できる蜜を使って甘さを引き出しているらしい。まぁそれ以外は知らないがな。店でしか味わえないこの味が価値を出しているんだろう」
そういいながらパクパク食べているホタルは甘いものがかなり好きなようだ。
今まで見たことのない笑みを浮かべてるぞ。
甘いものが好きなのか。
言うてもみんな好きか。
俺も甘いの結構好きだし。
ということで昼ごはんにパンケーキを食べ、再びギルドへ。
BランクとDランクということで請けられる依頼はCランクまで。
俺足引っ張ってるな。
「どうせだったらCランク昇格試験やってみるか?」
「え、いいのか?」
「魔法剣込みならユージは十分Cランクレベルはあると私は思う。もちろん、嫌なら大丈夫だが…」
「是非お願いします!」
ホタルが推薦者ということでCランク昇格試験へ。
依頼内容はホーンウルフの討伐。
推薦者が付き添い人として着いてきてくれる分、死ぬ心配は無いが勝てるかは不安だ。
「この依頼…」
「何か問題があったのか?」
「…いや、大丈夫だ。Cランク昇格試験としても申し分ない。頑張ってくれ」
何かありそうだが、ホタルがそういうなら大丈夫だろう。
一応事前にホーンウルフについて調べておきたいな。
ホタルに聞けばいいか。
「ホーンウルフってどんな感じなんだ?」
「角が生えた狼だな。大きさは1メートルないくらいで、主な攻撃方法は角と牙と爪。角から魔法を放ってくることもあるな」
角は杖の素材になるらしく、かなり高値で売れるらしい。
今回は討伐がメインだからそこまで気にしなくていいが、できる限り角も無傷で討伐したいな。
「使ってくる魔法は?」
「個体差はあるが、初級から中級レベルだな。属性が火と土が多くてファイアボールだったりアースアローだったりをよく使ってくる」
かなりしっかり使ってくるのか。
ウルフってことは機動力もあるだろうし、結構分が悪そうだ。
あとは魔法剣の距離まで持って行けるかだな。
魔法主体でやられるとかなりキツそう。
とりあえずやってみるしかないか。
依頼場所はここから片道丸1日の場所。
今から出発して、明日の昼頃に討伐、明後日の昼頃に戻ってくる計算だ。
「母上に報告をしてくるから少し待っていてくれ」
そういうとホタルはギルドを後にする。
休みを使わせた上におそらく仕事も休ませるの申し訳ないな。
後で甘いものでも買って持っていくか。
ホタルが戻ってきたため出発することに。
道中の魔物とかはほぼスルーで直線で向かう。
「聖騎士団の仕事は大丈夫なのか?」
「休みを貰ったから大丈夫だ。友を優先するのは当然のことだしな」
何この人カッコよすぎる。
惚れてまうやろ。
と冗談はさておき、仕事の方はまじで大丈夫らしい。
代わりにルヒターを過労させるとのこと。
可哀想に。
俺のせいだけど。
「仕事のことと父上のことは気にしなくていい。どうせ父上はほぼ働いてないんだからな。こういう時ぐらいはしっかり働くべきだ。特に、この都市の冒険者をまとめる長なのだからな」
「そ、そうなのか?」
「頼りになる時は頼りになるのだがな…」
頼りにはされているのか。
まぁこの国のいちばんでかい都市でギルドマスターやってるし、紅竜を足止めもしてるし、ルヒターはちゃんと強いんだろうな。
やる気がないだけで。
「ここら辺で休んで、明日に備えよう。そろそろホーンウルフの目撃情報のあった場所だしな」
ということで野営をすることに。
ご飯はホタルが用意してくれるとの事なので俺はテントだったりを用意することに。
「食べれないものはあるか?」
「特にないな。虫とかはあんまり食べたくは無いが…」
「私も虫はあんまり食べたくないな」
晩御飯はホタルがサクッと殺してきたジャッカロープを食べた。
俺が料理した時より圧倒的に美味い気がする。
「味、大丈夫か?」
「めちゃくちゃ美味しいよ。俺がやった時はパサパサの水分を奪い去る肉塊になったんだけどな…」
「料理はやってれば慣れるさ。旅をしてればいやでも料理は覚えると思うよ」
美味しくいただいたところで交代で見張りをしながら休むことに。
ホーンウルフを討伐してCランクになるぞ。




