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37.ユージ&ルビアVSファンレン

外に連れ出せたのはかなりいい展開だ。

確定情報として泥の魔法を使ってくる。

室内で使われたらほぼ詰みだったし。

あとは紅竜を操れるみたいだが、今はルヒターとリサ、それにホタルが抑えてくれている。


「外はいいなぁ!ここまで混沌が伝わってくる!…あのカス共が死んでくれればさいこうなんだがなぁ」


そういいながら泥を操り、こちらに飛ばしてくる。

剣で相殺しようとしたが、そういえば今持っているのは魔法剣ではないと思い出した。


「ウィンドカッター!」


ルビアが風ではじき飛ばし、泥を相殺する。

魔法ならルビアに部がありそうだ。


「めんどくせぇなぁ。まぁいい、直接叩くとするか。革命前の準備運動ってとこだな」


ファンレンは泥の剣を生成する。

泥の剣と泥を操作して戦うのが奴の戦闘スタイルか。


「ルビア、泥の対処は頼む」

「無理しないでくださいね」


ステータスが見えないから正直やれる気がしない。

ただ、やるしかない。


剣を構える。


振りあげられた泥の剣を受け止め、横から飛んでくる泥はルビアに任せる。


重い。

片手で振るっているはずなのにここまで重いのか。

となるとステータスもかなり負けてそうだ。


「遅せぇな、おい!」


剣を受け止めるので精一杯だったせいで空いた手から繰り出される拳をもろに食らう。

剣だけを気にするだけじゃダメだ。

相手全体を気にしなければ。


泥の方はルビアがかなり対処してくれている。

魔法なら分がある。

俺が負けてるってことだ。


「弱ぇなお前。やっぱり俺が聖騎士団の団長になるべきだったなぁ。こんなにレベルの低い奴に頼らないといけない状況になったのもあのカス共のせいだろ?」


喋ってる割に常に隙がない。

今はとにかく隙を作りたい。


「ユージさん」


目で何かを訴えてくる。

言葉に出せば聞かれるから言えないのか。

このタイミングで話しかけてきたってことは時間稼ぎをしろってことか?

早く倒さないといけないはずだが、策があるならそれにかけるしかない。


「団長になるべきだったって…お前はなんなんだよ」

「あ?知らねぇのか?まぁ16年前だしな、知らねぇのも仕方ねぇか。俺は元聖騎士団所属の騎士だぜ?」


まじかよそんな風には見えねぇ。

あんまりこういうのもあれだけど、少しだらしない体だし。


でもそうなると確実に強いな。

俺たち2人で勝てるレベルじゃない。


「ユージさん、やりましょう」

「…わかった、頼む」


ルビアが何か準備できたらしい。


「おいおい、もうちょい話そうぜ?」


ルビアを信じて前に出る。

泥は相殺してくれる分ファンレンに集中するだけでいい。


ルビアが何をするか分からないため低姿勢で攻める。

剣を地面スレスレで体で隠し、ギリギリまで剣を隠す。


剣を持っていない方の手で魔力を貯める。


「喰らえ!」


剣を脇腹に目掛けて振るう。

しかし、泥の剣で受け止められる。


突然ファンレンがバランスを崩す。

足元を見れば泥が生成されている。


ファンレンの魔法じゃない、つまりルビアの魔法か。

これを狙ってたのか。

なら、しっかりこれを当てる。


「ファイアボール!」


ギリギリまで隠していたファイアボールをゼロ距離で放つ。

それがファンレンに直撃し、爆ぜる。


やったか!


「残念賞ってところだな」


剣を持っていない方の手で殴り飛ばされる。

拳重すぎるだろ。

ファンレンはさらにもう片方の手で持っていた泥の剣を投げ、それが足に刺さった。


「ア゛ッ…痛ってぇ…」

「ユージさん!大丈夫ですか!」


ルビアが駆け寄ってくる。

まずい、こっちに構わないでくれ。


「おいおいよそ見してていいんかよ!」


泥がルビアを吹き飛ばす。

モロに喰らったルビアは軽く吹き飛ばされ、壁にぶつかり地面に転がる。


小さな体から血が流れでているようにも見えた。


「さーて、どっちから殺すか。やっぱ女か。ガキを抱く趣味はねぇが、悲鳴を聞くなら女の方がいいしなぁ」


ファンレンはそういいながらルビアに近づいていく。


足が刺されて動かない。

それに肋も数本いってそう。

まぁ肋骨折したことないから分からないけど。


止めるしかない。

じゃないとルビアが殺される。

多分その後俺も殺される。

今は油断してるはずだ。

泥もしまってる。

遠距離攻撃…魔法を当てるしかない。

ファイアボールはダメだ、ファイアアローをやるしかない。


腕を上げ、構えようとする。

しかし、腕が上がらない。


ダメじゃん。

痛すぎて左腕上がらないんだけど。

どうする、どうすればいい。


「どっから潰そうかなぁ。とりあえず、足でも折っておくか」


そういいながらファンレンはルビアの足を踏みにじる。

ルビアの鈍い呻き声が響く。


やらなきゃ、俺が。

弓じゃダメだ、片手で撃たないと。


…あるじゃないか。

弓よりもイメージしやすい、片手で使える武器が。


小指と薬指をしまい、中指と人差し指を前に出す。

親指で頭に標準を合わせる。


ファイアアロー…ではないな。


「ファイアバレット」


2本の指の先端に集めた魔力が火の弾となってファンレンへと突き進む。

そして、片手で払われた。


「痛ってぇなぁ。やっぱ隠してたか、ムカつくなぁ勝てないと分かりながらがむしゃらにしてんの」


いたぶるのを止め、ファンレンはナイフを取り出す。


あれも防がれるか。

じゃあ無理だな。

俺の慢心だった。

行けると思ったことを疑わずに予備の策を作らなかった俺の責任だ。


「お前は後で殺してやるから、もうちょっと大人しくしててくれよな?」


…泥の防御は捨ててる。

ということは、あれを狙えば殺れるんじゃないか?


最後の魔力を練る。

ファイアボールでもいい。

とにかくなんでもいいんだ。


顔を狙ったから払われた。

最初のファイアボールは体に当たったが、防御されなかった。

なら、あれを狙っても防がないんだろ?


ナイフがルビアに刺さる直前、魔法を放つ。


「ファイアボール」


ファンレンは一瞬こちらを警戒したが、狙いが顔付近ではないとわかったのか防御するつもりは無さそうだ。


腰にかけていたバッグに直撃する。

それに気がついたファンレンは急いで火を消そうとする。


「テメェ!花を狙いやがったな!」


ファンレンが取り出した瓶の中には、無傷の花が入っていた。


これもダメか。


「気が変わった。お前から殺してやるよ」


ファンレンがゆっくりと歩いてくる。


まぁヘイトをこっちに向けられたし十分か。

誰か助けに来てくれねぇかなぁ。

…さすがに望みすぎか。

俺は無理でも、ルビアは助けて欲しいな。


そう思っていると。足音が2つ聞こえる。


…ん?2つ?


「名も無き勇者よ、よく持ちこたえたな」


声の方を見れば、ツノが生え、それでいて耳の長い男性が立っていた。

・補足

花を入れている瓶に関して

花を入れる瓶はとある国にいる魔法使いが作ったものであり、衝撃に強く上級魔法にすら耐えるものである。ただし、劣化などしている場合はその限りではない。

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