25.悪魔とドブ掃除
■■■(■■) 種族:■■
HP:225 MP:325 攻撃力:142 防御力:82 素早さ:173
とっさに鑑定をしたが...。
何だこのステータス。
■ってなんだ?文字化けか?
「デーモン!?何故ここに!」
デーモンと呼ばれたそれは勢いよくこちらに向かってくる。
手に付けた大きな爪を振り下ろし、攻撃を仕掛けてきた。
それを魔法剣で受け止める。
「リアーシさん!こいつなんですか!」
「恐らくデーモンです!低く見積ってもDランク!気をつけてください!」
Dランクってことはオークと同じくらいか。
今回もひとりじゃないが、相方がヒーラー。
俺が頑張るしかないな。
魔法剣に魔力を込める。
火を纏ったそれが接触している爪から伝わり体に燃え移る。
「ユージさん!避けてくださいね!ファイアボール!」
え、リアーシ普通にファイアボール使えるの?
声に合わせてファイアボールを避ける。
火の弾がデーモンにあたり、さらに激しく燃える。
「喰らえ!」
魔力を込め、剣をぶっ刺す。
動きは止められたが、今の俺攻撃防げなくて危なくね?。
「ライトアロー!」
リアーシの放った光の矢がデーモンに当たる。
それにより絶命したのか動かなくなった。
…デーモン弱くね?
てかリアーシ強くね?
「ユージさん!大丈夫ですか?」
うおっ、胸が揺れて…いや、今はそんな場合じゃない。
「大丈夫です。それよりこいつ…」
駆け寄ってきたリアーシと共にデーモンの残骸を見る。
リアーシがそれをしっかり見ると、あることを言う。
「これは…デーモンじゃないですね…」
「え…?どういうことですか…?」
詳しく聞けば本来のデーモンと特徴が合わないらしい。
どちらかと言えば魔族に近いという。
魔族…異世界だしそりゃいるか。
でも魔族感はないよな…。
明らかに理性がなかったし。
リアーシと話し合い、この魔物が来た方を見に行くことに。
その方に行くと、2人の死体があった。
「これは…」
リアーシが死体に駆け寄り、状態を確認する。
どちらも既に息絶えているとのこと。
冒険者カードを見ればDランクとEランク。
さっきの魔物にやられたのか?
「君たち、そこで何をしている」
振り返ればこちらを見ている男性がいた。
死体の方に気が逸れていて気が付かなかった。
「近くでデーモンらしき魔物と遭遇して、こちらに来てみたら2人の冒険者の死体が…」
リアーシがそう説明するとその人は頷きながら話を最後まで聞いていた。
話が終わると彼は冒険者カードを見せながら自己紹介をしてくる。
「私はムバルト、Aランク冒険者だ。ギルド本部から任務できている」
Aランク冒険者…!
となるとイリスと同レベルの化け物か。
「ギルド本部ですか。その任務とはこの2人の死体とデーモンに類似した魔物について、ということですか?」
「察しが良くて助かる。今回の件、私が引き継がせていただきたい。討伐分の報酬は払おう」
なんかよくわかんないけど話が進んでるな。
とりあえずお金は貰える、ってことでいいのか?
リアーシが話を通して結局報酬が貰えるということで話が済んだ。
報酬は半分づつに分けてくれ、その上で金貨5枚貰えた。
うますぎる。
ちなみに先程のムバルトと名乗っていた男性は結界師と呼ばれている人らしい。
スチールリリーのみんなが言ってた人だろう。
現在はギルド本部所属で各地を回っているとの事。
ギルド本部はガチのトップらしく、本部直々のムバルトはイリスよりも権力などが強いらしい。
鑑定すれば良かったなと思ったが、そのレベルだと鑑定したら怒ってきそうで怖い。
まぁ船で警告もされたし緊急事態以外はしないようにしよう。
その後、2回の野宿で次の街、スアトフに着いた。
道中魔物の死体がめちゃくちゃ転がっていて怖かったが、リアーシ曰くムバルトがやった可能性が高いとの事。
バケモンすぎるだろ。
とりあえず宿屋に行ってゆっくり休むことに。
「女将さん、部屋空いてます?」
「空いてますよ」
「じゃあ一部屋お願いします」
「は?…あ、失礼しました。出来れば同じ部屋はちょっと…」
ミントのせいで忘れていたが、普通はそうか。
え、俺変態扱いされないよね?
「部屋二つですね。鍵はこちらです」
それぞれの部屋に向かう。
明日1日はこの街でゆっくり休んで、明後日出発することに。
とりあえず装備は整えたいな。
金貨5枚も貰えたし、なんでも買えてしまう。
翌朝、窓から入ってくる日差しで目が覚める。
顔を洗い、朝食を食べて出発する。
リアーシはまだ起きていないようだが、まぁあんまり関係はない。
…聖職者って朝早くからお祈りとかしてるイメージなんだけどなぁ。
ということで雑貨屋。
足りないものを買いつつ、予備なども揃えておく。
なんせ俺は金貨5枚の金持ちだからな!
調子に乗って買ったら残り金貨1枚になってしまった。
終わりだ、3泊したらもう無くなるレベルじゃん。
依頼を請けに行くか…。
ギルドに行き、依頼を見る。
といってもそこまでいい依頼はなく、港への護衛依頼などがあるくらい。
Dランクの俺が請けれるものは無いな。
一応受付の人にも聞いたのだが、あまりいいものは無いらしい。
あるとすればドブ掃除とのこと。
嫌すぎる。
ドブ掃除…。
いや、報酬はすごくいい。
だが絶対臭いしやりたくない。
…現状の手持ち的に請けるべきだよな…。
そう考えていると1人の女性に声をかけられる。
「ユージさん、何をしてるんですか?」
振り返ればリアーシがいた。
「あ、いや。お金が足りなくて…なんか依頼請けようかなって思ったんですけどいいのがドブ掃除しかなくて…」
「なら一緒にやりますか?」
ドブ掃除を?一緒に?
シスターってそんなこともするのか?
まぁ金が足りないし…やるか。
「じゃあお願いします!」
依頼を請け、2人でドブ掃除に来た。
依頼の場所に来た、来たはいいものの…。
…いや臭すぎる。
想像の5倍は臭いぞ。
これリアーシ大丈夫なのか?
そう思い横を向けば吐きそうになっているリアーシがいた。
「だ、大丈夫ですか?」
「大丈夫…です…少し待ってくださいね…」
そう言うと何かを唱え始める。
「ピューリファイ」
そう唱えると辺りのドブが綺麗になっていく。
臭いも多少マシになり、ある程度綺麗になっていった。
「これは…」
「光属性の魔法の中の浄化魔法です。とはいえざっくりとしかできませんが…」
いや、これでもありがたすぎる。
これなら昼までに終わるんじゃないか?
「じゃああとはよろしくお願いしますね」
え?
もしかしてあと俺全部やるの?
…いや、まぁほとんど綺麗にしてくれたし、割合的にはそんなもんか…。
結局夕方までドブ掃除をし、依頼達成。
報酬を受け取り、宿屋に戻る。
リアーシは既に戻っているらしく、明日朝出発することを伝え自分の部屋に戻った。
なんやかんやお金は大丈夫そうだし、結界魔法を使えるリアーシもいる。
旅の仲間と言えばあと弓使いとか魔法使いとかがいれば完璧なんだが、まぁ一時的なパーティだしそんなものか。
ドブ掃除で疲れた体を癒すためにベッドへ潜る。
一瞬で寝落ちしたのか次の瞬間には朝だった。
25話です。
ここまで別で公開されていたのでイッキ公開でした。
明日から26話以降を連載していきます。




