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103.闇堕ち聖職者

4人旅になって思ったのだが、このメンツだと俺の存在価値があんまりなくなる。

ヒーラーのリアーシはともかく、剣で斬る、魔法を放つの俺はゼノンの完全下位互換だし。


ゼノンに光属性と闇属性の魔法が使える件についてちょっと聞いてみたが、かなり闇が深そうだった。

元々聖職者だったゼノンは光属性の魔法を使えていたものの、ある事件をきっかけに闇属性の魔法も使えるようになったらしい。

基本的に闇属性の魔法が使えるようになるのは闇堕ちだと思っていたが、あながちその認識で間違いないのだとか。

ダークウルフが闇属性の魔法を使えるのは同じウルフ系統の種の仲間を殺したから。

なら人を殺したりすると闇属性に目覚めるのか?と思ったがそれもまた違うとの事。


「強い憎しみなんかがきっかけになって発現する。…こんな力、使えないのが一番だがな」


闇属性の魔法が使えて、なんで光属性の魔法がなんで使えてるんだ?と聞けば、神を信仰しているからと返ってくる。

闇属性の魔法を使える聖職者ってめちゃくちゃかっこよくない?

主人公感強すぎて俺霞むんだけど。


「ユージさんにはユージさんのいいところがありますからね…」

「やかましいわ」


ちなみにゼノンはスキル読心を持っているらしい。

彼の前だと何も隠し事ができない。

まぁ隠し事なんてないんだけど。


そんなこんなで進んでいくと魔物がいるとわかる。

俺に任せろとゼノンが前に出ると謎のビームでワンパンしてしまった。

さすがにドン引きである。


「い、今のは?」

「光と闇を合わせて混沌を作った。それをぶつけただけだ」


混沌ってなんですか。

だけだって言われても理解できないって。

てかそもそも戦闘の跡がやばい。

地面がえぐれてるし。

こいつに戦闘を頼むのはやめよう。


光と闇を合わせることによって生み出される混沌。

それらは無限に膨張することも出来れば、使用者に無限をもたらすこともある。

それが何を意味するかわからなかったが、ステータスを見せてもらうことで全てを理解した。


ゼノン(4176) 種族:人間

HP:8113 MP:0119 攻撃力:6963 防御力:7037 素早さ:809


いやだからおかしいんだって。

ステータスカンストしてるせいで最初が0なのやばいだろ。

なんだよMP5桁って。

そりゃ無限だわ。


「…見なかったことにするわ」

「そうした方がいい」


そもそもの話MP以外もおバカなんだけどね。

てか鑑定って4桁までしか見えないのか。

まぁ5桁行くことってほぼないだろうから考えなくていいと思うんだけど。


そんなこんなで夜になり、野営をする。

見張り番はゼノンがやってくれるようだ。

寝れないから見張り番をしてくれるってことでかなりありがたい。

ゼノンが見張り番ってめちゃくちゃ頼りになるし。


「なんであんな化け物と知り合いなんですか...」

「なんでって...船でたまたま居合わせただけだよ。てかすごい船酔いしてたし、普通の人とあんまり変わらない気がするし」

「…ゼノン、いい人」


助けてくれたりしたし、いいやつなんだよな。

まぁ化け物側ではあるし怖いっちゃ怖い。

でもそれが関わらないようにしたりする理由にはならない。


「そうですね。先入観で考えるべきじゃありませんでしたね」


色々あるんだろう。

とはいえしばらく一緒に旅をする仲間だし、仲良くしてほしい。

そこら辺の分別はつく大人だろうから心配はないが。


「てことで着替えるので出てってください」

「えぇ…」


そんなこんなで追い出され、暇だしゼノンの方に行くことに。


「どうかしたか?」

「着替えるから出て行けって言われてな」

「それは…そうだろ」


確かに。

むしろ追い出されないわけがなかった。

…改めてテントの外出ると寒いな。

あの魔道具便利すぎる。


「ゼノンは何を知りたがってるんだ?」

「何だいきなり」

「さっき知りたいことが知れるかもだからついてくるって言ってたろ?」

「そんなこと言ったか?」

「そういう細かいことだけは覚えてるからな」


そういえば言ったな、といった顔をしたあと少し悩んだ顔をする。

言うかどうか悩んでいるのだろう。


「復讐って言うとわかりやすいな」

「復讐?」


何千年前、ゼノンがまだ普通の人間、不老ではなかった時代。

その時、恋人がいたらしい。

聖職者ってそういうのいいんだっけ?と聞けば、神には秘密でな、と付け加えられた。


「幸せだったさ、今でもあの頃に戻りたいくらいにな」

「それだけ聞いたら復讐のふの字もないぞ」


幸せな日々はそう続かない。

ある日、家に帰ると恋人がいなくなっていたらしい。


「何も言わないでいなくなることなんてなかったから、すごく焦ったさ。そして、仕事もほっぽり出して彼女を探した」


誰もいなくなった家は荒らされていたらしい。

正確にいえば、何かが暴れたような跡が残っていたそうだ。

そしてゼノンは、あるものを見つけた。


「俺があげたネックレスをつけた魔物を見つけた時の感情は、今でも脳に焼き付いてる」


人間の魔物化。

いや、邪人化か。

その時ゼノンは2つの可能性を考えたらしい。


1つ目は目の前の魔物が恋人を襲った正体であること。

だからネックレスを奪っている。

そして、魔物だから家が荒らされていたことも辻褄が合う。


2つ目、目の前にいる魔物が恋人であること。

可能性はほぼゼロに等しかったが、ない訳ではなかった。

当時は魔法が発達していなかったらしく、そういう能力持ちがいてもおかしくないと考えたらしい。


結局どちらかは分からず、無理やり拘束。

その時の感情の荒ぶりが闇属性の魔法を引き起こしたらしい。


「ユージさん、戻ってきても大丈夫ですからね」


話を聞いていたが、どうやら着替え終わったらしい。

正直まだ話を聞きたい気持ちもあった。

だが、話すならエルダがいた方がいいだろう。

俺の夢と照らし合わせて考えるべきだ。


「このあと合流する1人に弟子が邪人化した人がいる。その人の話と、俺が見た夢を照らし合わせたら邪人化を促してるやつが誰かわかるかもしれない」

「…なるほどな。わかった、その時また話そう」


ということで今日は寝ることに。


何となく、俺の役割がわかってきた気がする。

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