101.成長と共闘
ということで買い出しに来た。
あったかいテントはイリスが持ってるから、新しいのを1個買うことにする。
なんか最近リアーシも一緒に寝てるしテントは1個でいいだろう。
結界魔法の魔道具もなくていいな。
あとは食料を買って…。
とりあえずこんなもんか。
買い物を一通り終え、旅館に戻る。
一応護衛依頼がないか確認したが、今回はいいのがなかった。
まぁ目的地が辺境の地にある村だしそんなもんだろう。
旅館に戻ったのだが、案の定リコリスは寝ていた。
リアーシは起きてたからこっちの用意も終わってはいる。
なんで起こさなかったの?と聞けば寝顔が可愛くてつい、と言っていた。
だとしても起こしといてくれ…。
「そろそろ出発するぞー」
「…あとちょっと…」
「はいはい、抱っこしてやるから行くぞ」
「私が抱っこしていきますよ。戦闘要員は荷物持ちお願いします」
戦闘要員なのに荷物持ちなのは納得いかないが、とりあえず荷物を持った。
てかリアーシの荷物重くない?
俺の2倍はあるぞ。
そんでリコリスのは少ないな。
小袋1個だぞ。
中入ってるのカードゲームのやつとシャボン玉のやつだけだろこれ。
「…柔らかい…」
「ふふっ、可愛いですね」
まぁ、2人とも楽しそうだしいいか。
ということでカカロジを出てフローディアに行く。
フローディアはやっぱ雪がすごいな。
2人に上着を渡しつつ、俺も上着を着る。
「どっちの道で行く?」
「どっちって…いくつかあるんですか?」
「長いけど比較的安全な道か、短いけど比較的危険な道」
「なら安全な方で。危険な道とか行きたくありませんし」
「ちなみに前回長い方の道は雪崩で通れなかった」
「だったらなんで聞いたんですか…」
前回は馬車だったから行き違いで馬車が来たら終わりだったけど、今回は徒歩だからそんな心配はないのがいいな。
「…ほんとにこの道なんですか?」
「前回はこっちだったな。馬車で寝たりとかしてた」
「普通に落ちる気がするんですが…」
たしかに落ちる気がする。
夜とか寝相悪すぎてテントごと落ちるとかありそう。
…これあれだな、下の道もあるのか。
あっちの道でよくね?
「知らない道行くんですか?」
「前上から見てたけどそこまで危険そうな道には見えなかったよ。それに、魔物も変わらないと思うし」
他2つがあれだしこっちの道に行くしかないか、とリアーシも納得してくれたようでこっちに行くことに。
まぁ大丈夫でしょう。
なんかあったら戻ればいいし。
「…早速魔物のお出ましらしいですが」
「何体?」
「3、4体ですね。統率取れてそうなのでスノーウルフとかだと思います」
「じゃあ行ってくるわ」
「負けそうなので私も行きますね。リコリスさんは私が守りますから」
信頼されてないのか、心配されているのか。
まぁ念には念をということもあるからな。
スノーウルフは前に見たことがある。
ダンジョンになりかけてる洞窟でイリスがワンパンしてたオオカミだ。
スノーウルフ
HP:216 MP:127 攻撃力:318 防御力:119 素早さ:241
足が早いし攻撃力が高いな。
それが4体となるとかなり面倒だ。
まだこっちに気がついてないみたいだし、先制攻撃で最低でも1体倒しておきたいところ。
出来れば2体倒したい。
「1体先制で持ってける?」
「やれますよ。ユージさんこそ、倒し損ねるとかやめてくださいね」
魔法剣で奇襲ならともかく、魔法で奇襲となると俺の方がやらかしそう。
ちゃんと急所を狙えば行けるだろうからしっかり狙うか。
「ファイアアロー!」
「ライトアロー!」
2つの矢がスノーウルフを襲う。
魔力を十分に込めたそれは2体のスノーウルフを貫き、動けなくさせた。
「おぉ、強くなってますね」
「そりゃ俺今Cランクだからね。あと2体気を抜かずに」
「援護しますので自由にどうぞ」
頼もしいんだよなぁ。
強さ的には俺と変わらない、むしろ俺より弱いはずなのに、背中を預けた時の安心感はめっちゃある。
ヒーラーってのもあるだろうけど。
向かってくる2体のスノーウルフの進路を阻む。
リアーシの後ろにはリコリスもいるし、できる限り迅速に処理したいところ。
「ファイアボール!」
火の玉でこちらにヘイトを向けさせる。
向かってくる2体を剣で弾き、片方の胴体に蹴りを入れる。
「ライトアロー!」
もう片方のスノーウルフに光の矢が刺さり、体勢が崩れる。
それを逃さないように剣を振り、真っ二つにする。
「ライトウォール!」
蹴り飛ばした方のスノーウルフが体勢を立て直してたようでこちらに襲いかかってきていた。
それをリアーシが光の盾で防いでくれていた。
いい女すぎる。
「喰らえ!」
光の盾に挟まれて動けなくなったスノーウルフに魔力を込めた魔法剣を振り下ろす。
そのまま剣はスノーウルフを真っ二つにし、地面へと突き刺さった。
討伐完了。
「油断しちゃダメじゃないですかー」
「信頼してたって言って欲しいね」
スノーウルフの魔石を取り出しつつ素材を剥ぐ。
爪とか毛皮とかが使えるらしい。
ちなみにリアーシはグロいからあんまり見たくないとの事で全部俺がやった。
これをガン見してるリコリスがおかしいんだよな。
魔物を解体するのを見るのは何が楽しいのだろうか。
って思ったけど、もしかしてあれか。
魔王ってのが関係してるのかな。
自分の配下になる可能性のあった魔物の死ぬところをしっかり見ておきたい的な。
まぁ考えても分からないし、聞くほどの事でもないし放っておこう。
そんなわけで素材の回収も終わり、再び旅路に着く。
「全く、私がいなかったらどうなってたと思ってるんですか?」
「信頼してたってことにしてよ…」
「まずは感謝でいいですよ」
「はいはい、ありがとう」
すごく恩着せがましい。
まぁ俺のせいではあるか。
そんなこんなで夜になり、野営をする。
雪がめっちゃ降ってるとはいえ、今回買った魔道具はめちゃくちゃ便利で大丈夫。
しかも暖かい。
「同じテントでいいよな」
「えー、エッチなことしないでくださいよ」
「寝相悪くて殴ってくんなよ」
ということでリアーシとリコリスがご飯の用意をしてくれている間に色々用意する。
一応リコリスにあげたネックレスにも魔力を込めつつ、魔道具にも魔力を込める。
結構魔力吸われるんだよなこれ。
イリスと再開したらネックレスの方に補充してもらおう。
予備として優秀すぎる。
「ご飯できましたよ」
「今行く」
2人が用意してくれたご飯を食べ、その後就寝。
とは言っても見張り番はいるんだけどね。
見張り番にもかなり慣れてきたからそこまで苦じゃない。
明日からの旅路も頑張ろう。




