暑い夏の日鏡見愛美とこんな出逢い方はしなかったろう。あの暑い
あの日、あの時間に学校に行かなかったら?鏡見愛美とこんな形での出逢いは無かっただろう。その日もギリギリ間に合うか?どうかの時間に新品の自転車を漕いでいた。バイト代が出て、ようやく買う事が出来た自転車は、快適に学校までの上り坂を走っていた。中間ぐらいに差し掛かったぐらいに、1人の学生服を着た女性化が歩いていた。この時間にここを歩いてる事を考えると遅刻だ。そうはいってもこっちも余裕が無い。真新しい制服の女性を通り過ぎた時、目が合った。ほんの一瞬の時間だったが、お互い目が合ったのは認識出来ていた。そして、女性は歩くのを止めてクルッと振り返り今来た道を歩き始めた。自転車を止めて「おい!」と女性に言った。振り返り「なに??」息を切らせながら女性は自転車の男に言った。「あと半分だぞ?学校に行かないのか?」チラッと腕時計を見ると、もう遅刻が決まっていた。「失敗しちゃった。こんな坂道有るなんて知らないし。」こっちの方に近づいて来た。「転校生か?」「そう、今日から初めて行くんだけどちょっと疲れてもう、歩けない。」近くで見る女性は、頬を赤くして汗が額から流れていた。」「「ほら、タオル使うか?」言うそばから額の汗を拭っていた。「ねえ、男子だも体力有るよね?」「ん?」タオルを持ちながら女性は後ろに腰を下ろした。「お互いもう遅刻だし、こんな坂道なんて卑怯よね?」「あのね、ここから2人乗りで行くって?」「うん、お願いします。」ペコっと頭を下げて、こっちを見ながら言って来た。「はあ〜」ニコッと笑った姿は、綺麗と言うか可愛いというか、魅力的に感じでドキッとしていた。