銭湯に入ったから、出逢えた物語
〜〜プロローグ〜〜
「いよいよだな。」目の丸くして、車の後部座席から松田人志が興奮気味に声を掛けた。「あなたが興奮してもしょうがないでしょ。何であなたよりも拓志が落ち着いてるのよ。」松田人志の横で七尾美津惠が松田を見なが、卓司にポンポンプンでしょ?同級生もいっぱい来るんでしょ?」と方を叩きながら話してきた。「今日はプレオープンだから、同級生もいっぱい来るんでしょ?」と拓志の横に顔を向けて言った。「そうみたいだね。長野のみんながだいたいは来るって言ってたよ。」ハンドルを握りながら、拓志は言った。「みんなあの場所にお風呂屋さんが出来るのか嬉しいもんね。」と美津惠はニコニコして拓志に言った。「うん。」と拓志が前を見ながらハンドルをギュッと握って言った。「大学行って、結構美術の方が良かったのに、まさかここまでやるとはね〜〜」松田は美津惠の方を見て言った。「そうね。東京の方で有名になる所なのに、それを蹴って長野に戻って来るとはね。」美津惠は嬉しそうに話していた。「まあ、約束だから。」と拓志はポツリと小声で言った。「約束??」美津惠は拓志の顔を見て言った。「うん、約束だから。」拓志は力強く、呟いていた。