10話
2日後、討伐隊は万全の態勢で森の魔物の討伐に出陣した。
将軍は兵士たちを小集団に分け、効率的に森を掃討するための作戦を立てた。
魔物たちを追い詰め、討伐する役割を担っていた。
討伐隊の一団は剣士と弓兵、魔法使いが揃って、非常に動きやすい編成となっていた。
森の中は静寂に包まれ、時折吹く風が木々を揺らす聞こえるだけだった。
しかし、その静けさの奥には、潜む魔物たちの息遣いが感じられる。 、
いつ襲われてもいいように、剣を握りしめ、矢を番えていた。
「注意しろ。森の中は人間の領域とは違う。この場所は奴らの縄張りだ。」
隊長の言葉に、兵士たちはさらに緊張を強めた。
彼らは森の中に広がる闇の中で、魔物を探し続けた。
魔物たちもまた、討伐の動きを観察し、森を守るため 入ってきた討伐隊に攻撃を仕掛けていた。
魔物たちは森の中でバラバラに行動しているため、見つけた討伐隊に散発的に攻撃をしていた。
森の中での攻防は、まるで嵐のように激しさを増していた。
魔物側の被害が、日を追うごとに増大していった。
リリスは、これまでの戦闘で魔物たちが簡単に討伐されていることに気づき、
彼女は敵の小集団に対して2倍以上の数の魔物を編成し、数で押しつぶす作戦に切り替えた。
「森の中の人間を攻撃するぞ!」リリスの声が森に響く。
彼女の指示を受けた魔物たちは、一斉に動き出した。
魔物たちの一団が力強く突撃し、討伐隊の小さな集団を攻撃していく。
対する討伐隊は初めこそ冷静に戦っていたが、
魔物たちの意表を突く攻撃に徐々に戸惑い始めていた。
魔物たちの一撃は、数に物を言わせる戦法で、敵の隙を突いていく。
「こ、これは……!」一人の討伐隊員が叫ぶ。
2倍以上数の魔物たちに、彼は周囲の仲間が次々と倒れていくのを目の当たりにし、恐れを抱く。
魔物たちもまた、敵の強さを感じつつあったが、リリスの指導のもと、
士気が高まっていた。
「前に進め!彼らを押し返せ!」
と叫ぶリリスの声が、魔物たちの心に火を灯す。
徐々に討伐隊の損害が増えていく。
敵の数が減るにつれ、魔物たちの被害は少なくなっていった。
リリスの戦術が効果を発揮し始めていたのだ。
「やったぞ!人間たちを押し返した!」
仲間の魔物が興奮した声を上げる、魔物たちが攻撃の手を緩めず、さらに攻撃を続けた。
討伐隊は、今までとは違い苦戦していた。将軍の指示で、隊員たちは再び集まり、戦術を練り直す。
「小集団での戦闘は中止だ、我々は戦力を集結する。
厄介な森を焼き払い、魔物を炙り出すのだ。」
将軍が言った。彼の目には決意が宿っていた。
討伐隊は集団を編成し、それぞれの班が連携を取りながら森の奥深くへと進んでいく。
そして次に厄介な森を焼くことだ。
隊員たちは燃料を集め、焚火を作る準備を始めた。
彼らは森の一部を焼き払い、魔物たちを追い出す狙いだ。
炎が森の中で燃え広がる様子は、まさに猛火のようで、
辺りは瞬く間に煙で包まれていった。
「さあ、火を放て!」将軍の号令が響く。炎が一気に燃え上がり、
木々は燃え尽き、乾いた葉が舞い上がる。火の勢いは魔物たちの隠れ場所を暴き、
驚いた魔物たちが一斉に逃げ出してくる。
「魔物が出てきたぞ!討伐しろ!」隊員たちが叫び、火の手が迫る中、
魔物たちはパニックに陥り、混乱しながら逃げ惑う。討伐隊はその隙をつき、
魔物たちを次々と討伐していく。
その一方で、リリスとオルムはこの状況を危惧していた。
火の影響で、森は徐々に焼き尽くされ、魔物たちが傷ついていく。
「オルム。魔物たちを遣られてしまったら、
反撃する余地がなくなってしまう。」
リリスは不安な表情を浮かべる。
森の中なら有利に戦えるが、森が焼かれると人間が圧倒的に有利になってしまう。
「焼かれた森の周辺から撤退するしかない・・・」
オルムは焦りの色を隠せなかった。
リリスとオルムたちは、魔物の森の中心にある広場にたどり着いた。
魔王軍の援軍が来るまで、時間を稼ぐため、砦と土豪を築くことを決意した。
だが、時間は限られていた。
「オルム、急がなければ。討伐隊はどんどん迫ってくる。」
リリスは焦燥感を隠せず、周囲を見渡した。
彼女の瞳には不安が宿っている。迫り来る人間たちの脅威を考えると、
少しでも早く防衛の準備を整えなければならなかった。
「急いで砦作ろう、援軍が来るまで、少しでも時間を稼げるようにしよう!」
オルムは自らの意志を込めて言った。
魔物たちは周囲の木材や石を集め、急いで砦を築く作業に取り掛かる。
しかし、時間はあまりにも足りなかった。




