第3話・ジュリエット救出‡前編†
何気に仕事をサボっていたディスティニー。すると、精霊が現れて、ジュリエットを救出せよとのお告げを受ける・・・!?
みんなが仕事をしているとディスティニーはさぼってダークラ城をウロウロしていた。
ディスティニー
「あーあ、つまんねぇな・・・」
すると、No.37のマインが現れた!
マイン
「だったらお仕事行けば?」
ディスティニー
「嫌だ」
ディスティニーがそう言ってトイレに入った。
マイン
「ホンットにダメなオッサン・・・。
ホントにあたしのパパと同級生なのかしら?」
おっさん呼ばわりされているのも知らずにディスティニーは洋式便所へ忍び込んだ。
ディスティニー
「まったく、リードの娘は・・・。おせっかいなんだからな〜」
ディスティニーがそうつぶやいていると、いきなりトイレが語りかけてきた!ダークラ城のトイレはたまに喋れる個体がいるのだ!
トイレ
「やぁ、ディスティニー!」
喋るトイレがあるなんて知るよしもなかったディスティニーは思わず絶叫した!
その声は廊下にも響いた!
すると、たまたま通りかかったシグマ、フロム、ビコーズ、そしてマインのチクりによりディスティニーを指摘しにやってきたNo.7のリードがトイレに続々と入ってきた!
シグマ
「なんだ、トイレの花子でも出たか?」
リード
「ディスティニー、何トイレへ避難しているのだ・・・」
すると、トイレはひっくり返ったディスティニーをかまわずに、他の四人に語りかけてきた!
トイレ
「みんな、トイレットペーパーの精霊から重要なお知らせがあるって!」
リード
「おわぁ、トイレが喋った!?」
リードも多少は驚いたものの、冷静にトイレの話を聞いた!
ビコーズ
「(心の声:ああ、馬鹿馬鹿しい・・・。なんで便器が喋るんだ・・・)」
ビコーズが嘆いていると、トイレットペーパーがカラカラと、勝手に出てきた。
リード
「と、トイレットペーパーが勝手に・・・!?」
そして、そのトイレットペーパーは包帯人間状になった。そして、その人型になったトイレットペーパーはいきなり喋りだした!
トイレットペーパーの精霊
「みんな、大変だ!ジュリエットがさらわれたぞ!」
ディスティニー
「トイレットペーパーの精霊・・・?
って名前、長っ!!
で、ジュリエットがさらわれた?どうでもいいんだが・・・」
すると、マインがやってきた!
マイン
「なんで助けに行かないのさ!」
ディスティニー
「別にいいだろ、ロミオとジュリエットは最後に死んじゃうんだから・・・」
マイン
「あの二人を結婚させてあげたいの!」
すると、マインの父・リードが口をはさんだ。
リード
「あのな・・・。そういうのはタブーなんだよ。王子と姫が結婚してめでたしってのとは違っ・・・」
リードは凍りついた。なぜなら、マインが両手にカイザーナックルを装着していたからだ!
マイン
「それ以上いったら、どうなるか・・・わかるよね?」
一同は凍りついた!何てったって、あどけない幼女がカイザーナックルという凶器を持ったまま、笑っていたのだから・・・。
マイン
「あたしのちょーっとしたワガママ・・・。聞いてくれないと、実父でも殺すよ?」
リード
「わ、わかった!!ジュリエット助けるからっ!!!ロミオと一緒に助けるからっ!!」
トイレットペーパーの精霊
「では、せいぜい頑張ってくれ」
トイレットペーパーの精霊はそういうと、トイレに流されて行った・・・。
ビコーズ
「結局何だったんだ・・・?」
ビコーズが悩む間もなく、出発することに・・・。
ディスティニー
「マインさ、リードの親父に似てないか?」
シグマ
「リードの親父・・・?ああ、No.16のテラのことか?
あの男、私より格下とは言え、ヘルクライム78柱の中では1、2を争うほど強いらしいな」
こうしてリード、ディスティニー、フロム、シグマ、ビコーズはロミオを無理矢理連れて、ジュリエットが監禁されているという廃墟の遊園地へと赴いた。
ロミオ
「しかし、ジュリエットがこんなファミリーランドにいるのかな?」
ディスティニー
「んなこと言ってないで、早く行くぞ」
一同が遊園地へ入ろうとしたとき、ナス顔のオッサンが立ち塞がった!
バーキス
「おらぁ、ここから先は行かせねぇ!!」
バーキスはサーベルで脅してきた!しかし、ヘルクライムデビルにそんなものは通用しなかった!
リード
「邪魔だ!ナス野郎!!」
リードは容赦なくバーキスを殴り飛ばした!
バーキス
「ああんっ!」
バーキスは倒れた。
しかし、バーキスは死に際にこんな遺言を遺した。
バーキス
「くくく・・・。ジュリエットを助けるには、四つのカギが必要だ。そのカギはこの遊園地に潜む者たちが持っているが・・・。お前らでは奴らには勝てぬだろう。ふはははは!!」
バーキスはそういうと、爆発してなくなった・・・。
リード
「遊園地か・・・。家族と行くと、娘や親父がうるさくて楽しめないが・・・。
お前らとなら、久しぶりに楽しめそうだ!だって俺、うきうきしてるもん!」
ディスティニー
「・・・」
重い空気のなか、美少年と、二代目影薄と、運命の人と、巨大化する闘士と、Σと、疾風の剣士は遊園地へ入場した。
このあと、彼らは想像を超える遊び・・・戦いを強いられることとなる。
このあとの展開だと、中編・後編と続ける予定です。