第25話・英次郎の中に眠る闇
ディスティニーの葬儀の時に、突如現れる12支星獣!!それと戦う英次郎に異変が!?最初はどうでもいい話ばかり。クエスチョンがめちゃくちゃ喋りまくっている。
悲しみのなか、ディスティニーの葬儀は行われた・・・。
ヘルクライム78柱での死者は決して珍しくなく、何回も死にさらす奴は意外と多かった(リードがその一例)が、二度と生き返らなかったのはディスティニーが初めてだった・・・。
リード「俺より先に逝きやがって・・・。
死亡回数は俺のがおおいのだが・・・」
マイン「ディスティニ〜、うっうっ・・・(涙」
オメガ「ディスティニーよ・・・。お前の功績は大きかった・・・」
みんなが悲しみに暮れているなか、一部の者がこそこそ喋っていた・・・。
デス「あーあ、ピラニアの餌を採りに行く日だったのに・・・」デスは自由研究で入手したピラニアを飼っていたのだった!
ファントム「餌を採りに・・・?
君はピラニアに何を与えているんだい?」
デス「メダカとか、小さい魚だよ!金魚もやることあるけど」
ファントム「君、怖いね・・・」
デス「まぁ、“死”を意味する名前だからな〜。仕方ないよ。ファントムはこういうのは苦手なの?」
ファントム「まぁ、苦手ではないが・・・。
私は、活きた鶏を虎の餌にするんだ。牛もやることあるけど」
すると、周りが動揺した!
ブラッド「私はちょっと前にファントムの家に行ったことがあるのだが・・・。
あいつの家で飼っている虎は、集団行動をとる。通常、虎は単体で行動するのだがな。
・・・まるで、いまわしき獅子を連想させる」
ウェザー「あれは人間の変異体であって、本物のライオンは何も悪くない。
しかし、牛を虎の餌にするとはな・・・」
この話を聞いていたクエスチョンはあること口走った!
クエスチョン「・・・たしか、こんな嫌になる時期だったかな・・・。
幼女の惨殺事件があったのは・・・」
サーチャー「そんな事件があったんですか?」
クエスチョン「おっと、聞こえてしまったかな?」
クエスチョンそういうと、みんなに聞こえないようにサーチャーと共に遠くへ移動した。
そして・・・
クエスチョン「20年前くらいだったかな・・・?ちょうどオメガかリードの娘くらいの幼女が殺害された・・・。
犯人は三年前に処刑されたが、不可解な点があった。その幼女の発見された場所がだな・・・」
サーチャー「私のハイパーコンピューターなみの頭脳で調べたところ、その幼女は海と川の繋がる場所で発見されたんですね?」
クエスチョン「早いな、お前・・・。で、その川の水源はこの世とあの世を繋ぐといわれている・・・暗黒ヶ原・・・。
はたしてこれの意味するものは・・・?」
サーチャー「まぁ、犯人は死刑になったのだから・・・」
すると、サーチャーは疑うかのような態度をとった!
クエスチョン「本当にあれが犯人だったのだろうか・・・?
俺の考えじゃあ、あいつは無罪だと思うんだがな」
サーチャー「だったら、真犯人はどこの人間なんでしょうね・・・」すると、クエスチョンはいきなり口をはさんだ!
クエスチョン「そいつは人じゃないかもしれない。
あるいは・・・人ではなくなっているかも知れない。
そして、その真犯人はヘルクライム78柱にきっと・・・いる」
その時、ここへ誰かが来るのをサーチャーは察知した!
サーチャー「ん・・・?
なんだ、アバウトか・・・」
やってきたのはNo.48のアバウトという情報好きのヘルクライムデビルだった!
アバウト「旦那、そろそろディスティニーの埋葬が始まりまっせ!」
クエスチョン「そうか・・・。では、行くか・・・」
アバウト「ところで・・・こんな場所で何をしていたんですか?」クエスチョン「いや・・・
ちょっとした昔話だ・・・」
サーチャー「あ、ああ!
『鯛焼き屋のおじさんがめちゃくちゃマッチョになったら』っていうIF話だよ!」
アバウト「・・・まぁ、無駄話していてもなんですから、早く行きましょう」
こうして、ディスティニーの埋葬が行われた・・・。
ごま「僕がもっとしっかりしていれば・・・」
神主の姿をしたごまは、スコップで地面を掘り出した!
ごま「こんな面倒な作業しなくてもよかったのに・・・」
ごまがぶつぶつと文句を言っていると、参列していた英次郎がやってきた!
英次郎「ごまちゃん・・・。最後に・・・ディスティニーの顔を見せてくれないか?」
ごま「勝手に見れば?」
英次郎はそういわれて、棺の窓を開けてディスティニーの顔を見た!
ディスティニーの顔は少し笑っていた・・・。
英次郎「ディスティニー・・・。お前のような奴に対して涙は流さぬ(妻は泣いていたが・・・)
しかし、お前と私には何らかの運命を感じていた。そのせいなのか、無性に悲しい・・・」
一緒に参列していたマヤミは何気に涙ぐんでいた・・・。
ついでに音場未來もいた。
未來「あの・・・、僕は来る必要あったのでしょうか?」
ダークラ「知らん」
マヤミ「ディスティニー・・・。なんで死んじゃったのよ!バカぁ!!」
ディスティニーに密かに想いを寄せていたNo.14のアズは気が狂うほど泣いていた・・・。
アズ「あ゛あ゛あ゛ーーー!!ディスティニーーーー!!!(涙」
ディスティニーの遺体を埋めようとした時、突如カニとサソリが現れた!
ノーシンとメタンタラスだった!
オメガ「おのれ、12支星獣め!」
ノーシン「セイザ様に黙ってやって来たが、うまそうな奴らがいっぱいだな!」
巨大なカニのノーシンを見て、ユプシロンは叫んだ!
ユプシロン「あいつだ!
私の故郷・マール星のみんなを食い殺したのは!」
ノーシン「おっ、あの星の住人に生き残りがいたとは・・・。
あの星の住人は実にうまかった。まさか、また食べることが出来るとはな!」
ノーシンはユプシロンに近づこうとした!
すると、英次郎が立ち塞がった!
英次郎「愚かなカニめ!直々に捌いてやる!!」
ノーシン「なんだ貴様は!?」
英次郎「俺はお前を捌く料理人・・・裁木、英次郎!!」
ノーシン「邪魔するなら先に喰ってやる!!!」
ノーシンはハサミで攻撃した!しかし、英次郎の巨大包丁がノーシンのハサミを弾き返した!
英次郎「俺は魚介類なら負ける気は・・・ない!」
英次郎はノーシンの甲羅を切り付けた!
スペル「無茶するな!英次郎!!そんなでかいカニは包丁では捌けん!」
英次郎「安心してくださいよ、義父さん!俺はこいつらをなぜか倒したくなってきたんです!!」
そういうと、英次郎はさらにノーシンを切り付けた!
が、ノーシンの甲羅の表面だけが傷つくだけでほとんどダメージを与えられていない!
ノーシン「どうした!それが本気か?」
英次郎「馬鹿な・・・。全く攻撃が食い込まない!!!」
リード「助けてやる!」
リード達が助けに入ろうとすると、突然メタンタラスが蜘蛛の糸を吐き出してきた!
メタンタラス「邪魔はさせないよ!」
助けに入ろうとしたヘルクライムデビルは蜘蛛の糸によって身動きがとれなくなってしまった!
メタンタラス「では、そこにいる小僧から喰ってやる!」
未來「ちょっ・・・ちょっと待て!!」
そういっても、メタンタラスは容赦なく近づいて来る!
英次郎「未來っ!」
英次郎は助けに入ろうとした!すると、ノーシンがハサミで邪魔してきた!
ノーシン「お前の相手はこの俺だろ?」
英次郎「くっ・・・」
英次郎は諦めからか、膝をついてしまった!
英次郎「(心の声:俺は無力だったのか・・・?)」
すると、心の片隅から誰かの声が聞こえてきた!
???????「よくねた・・・。さて、俺の出番のようだな!」
すると、英次郎は自分の中から、別の自分か何かが出てくるような感覚がした!
英次郎「なんだ!?体からなにかが・・・?」
見ると、英次郎の体から黒い霧のようなものが出ていた!
ノーシン「な、なんだ・・・こいつ!体から邪気が?
・・・違う!!凄まじい魂の・・・!!!」
英次郎から出た黒い霧はディスティニーの死体に入り込んでいく!
ごま「なにかが起きる・・・とでもいうのだろうか?」
すると、ディスティニーの死体が動きはじめた!
見ると、ディスティニーの体は闇に染まって真っ黒になっていた!
ダークディスティニー「おまえら、消しとばす!!」
ダークディスティニーはそういうと、いきなりメタンタラスのしっぽの部分を腕でひきちぎった!
メタンタラス「げえっ!」
メタンタラスはそういった途端、ひきちぎられた尻尾のどくばりで脳天を貫かれた!
メタンタラス「ががあっ!?」
メタンタラスの脳は毒によってダメになり、メタンタラスは絶命した!
この光景を目撃したノーシンは逃げ出そうとした!
しかし、横にしか動けないので逃げたい場所になかなか逃げられない!
ノーシン「そんなぁ〜、馬鹿なぁ〜」
ノーシンはそう言った瞬間、甲羅の上からダークディスティニーにのしかかられた!
勢いよくのしかかられたノーシンは甲羅もろとも潰れ、カニミソを垂れ流しながら絶命した!
この光景を目の当たりにしていたダークラは、ダークディスティニーに問い掛けた!
ダークラ「お前は・・・ディスティニーとして生き返ったのか?
それとも、ダークディスティニーとして蘇ったのか?」
ダークラはそういったが、ダークディスティニーは何も言わなかった!そしてどこかへ行ってしまった・・・。
ダークラ「ディスティニー・・・闇に堕ちたか?」
ダークラは心配そうにつぶやいた!
その頃、イドラの一人・ギャランは他の仲間と共にダークラ城へ向かっていた・・・。一気にヘルクライムデビルとの決着をつけるためだった!
ディスティニーなきヘルクライム78柱にはたして勝利はあるのだろうか?
次からはイドラ四天王との戦いになります〜!




