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第18話・悪夢たん

赤鬼・キオウを倒すため、たった一人で芥川へと向かうオメガ!!すると、予想だにしなかったキャラと遭遇する!

深夜、オメガはたった一人で芥川へと向かっていた。

と、言うのもみんなが寝てしまったので、唯一起きていたオメガのみが出動するハメになったのだ・・・。


オメガ「まったく、夜更かし大好き組まで眠ってしまうとはな・・・」


オメガはそう文句を言いながら、バイクで高速道路を走っていた。


芥川は大阪あたりにある川だった。そのためオメガは赤鬼を倒すついでに、土産を買おうかと思っていた。そこで近くのパーキングエリアに寄った。もちろん土産を買うためである。


オメガが店に入ろうとしたとき、ふと花壇に小さな店のミニチュアらしきものが置いてあるのが見えた。


オメガ「なんだこの小さな店は?ミニチュアなのか?」


オメガはその店を覗き込んだ!



なんと、店の中にはアリが入っていた!


オメガ「なんと!この小さな店はアリが経営していたのか!」


すると、アリが語りかけてきた!


アリ「デフレスパイラルに気をつけろ!!でないと、我らみたいに10円で弁当を売るハメになるぞ!」


これを見たオメガはさぞかしアリの経営する小さな店が欲しくなった!


オメガ「話は後で聞くから」


と、言ってはあっという間にポケットの中にその店を押し込んだ!そして、何も買わずにバイクにまたがり、芥川へと向かった。


摩訶不思議な土産物を手に入れたオメガはドキドキしていた。


オメガ「娘にこれを見せたら、どんな反応するだろーなー☆」



オメガはそんな独り言を言ったが、明らかに自分のほうが嬉しがっていた・・・。


すると、後ろから妙なものが来るのを感じた・・・。

何者だ?と思いつつ、オメガがミラーを覗いてみると、黒い竜巻みたいなものがこちらを追っかけているのを確認出来た!



オメガ「な、なんだあの竜巻は!?なにやら不穏なものを感じる・・・」


オメガはバイクを時速100キロまでとばした!



しかし、その竜巻は容赦なく近づいてきた!近くの車は瞬く間に竜巻に呑まれていった・・・。


オメガ「ちぃっ、こうなったら、地獄の波動で吹き飛ばす!!」


オメガは竜巻に向かって手を向けた!そして、地獄の波動とやらを放った!


地獄の波動は亡者の嘆きを轟かせながら、黒い竜巻に激突した!



????「ぎゃあーーー!!!」


竜巻が消えたかと思うと、幼女が落っこちてきた!


オメガ「なんだなんだ!?」


オメガはそういいながらも、バイクから瞬時におりて落ちてきた幼女をナイスキャッチした!


????「ふぅ・・・。助かったーーー!」


オメガ「お前は悪夢たん!!」


オメガが驚愕したのも無理はない!なぜなら悪夢たんとは、娘のフォーミュラーの夢の中から生まれた悪夢の存在だったからだ!



悪夢たんの容姿・性格は生み親のフォーミュラーに似ており、その力を恐れたオメガによって宇都宮駅のコインロッカーに封印された・・・。が、なんとか他人の夢に潜り込み、はるばる大阪までやってきたのだった!


悪夢たんは、オメガの顔を見るなり、いきなり泣き出した!


悪夢たん「パパの馬鹿ぁ!・・・ひどいよぉ、あたしを捨てるなんて・・・!!」


悪夢たんはそういうなり、オメガの顔を引っ張った!


オメガ「いてて・・・!

フォーミュラーが引っ張る時よりも痛い・・・」


悪夢たん「そうそう、フォーミュラーは生み親なんだよね・・・。でも、オメガはあたしのパパぁーーー!!」


悪夢たんはそういうなり、いきなりオメガに抱き着いてきた!


オメガ「憎いのか、寂しかったのか、よくわからないやつだなぁ・・・。

わかったよ、もう・・・。可哀相だからついて来てもいいぞ!」


悪夢たん「やったぁ!やっぱりパパはヘルクライムデビルでも、あたしのパパとしてもNo.1だね!」


そういうと、悪夢たんはオメガのほっぺにチューした!


オメガ「それは帰ってからでいいよ。今は大事な仕事があるからな」


オメガは悪夢たんをポケットにしまい込むと、バイクに乗って芥川へと急いだ!


オメガ「ああ・・・予定より30分遅れたなぁ・・・(疲」


考えてみると、オメガはダークラと入れ違いにオエル討伐の任を背負わされていた・・・(前回の話を見るとわかるはず)。さらに、長々と話をした疲労に被さるように、真夜中にたった一人でキオウの討伐・・・。



オメガは悟った。ダークラや部下に遊ばれていると・・・。

そして、No.1は疲れると・・・。



オメガ「どうもNo.1らしく格下をこき使うことが出来な性分なんだな、自分。

でも部下のため、自分の身を惜しまずに仕事するNo.1ってカッコイイような気もするけどな〜?」


オメガはそう呟いた。



オメガの話ばかりじゃさすがにつまらないので、前回登場したリーヒラと拉致された女の今の状況を説明すると・・・。


女は空き家に押し入れられていた。リーヒラは玄関で、武器を抱えなが立っていた。


リーヒラ「あの女は、俺が守る」


リーヒラは自信満々にそういっていた・・・。

女は震えながら、夜が明けるのを待った!すると、目の前にキオウが現れた!


なんと、リーヒラが逃げてきた空き家は、キオウの住家だったのだ!


キオウはこの空き家に入ってきた人間を食糧にしていたのだった・・・。特に若い女なんかは、最高のご馳走だったもんだから、キオウは大変喜んだ!


キオウ「うしゃしゃ!!若い女は、肉が柔らかいんだよな!!」


女「た、助けてーーー!」


と、その時!!どこからともなく澪湟帝・オエルが現れた!


オエル「この酒飲み鬼!女はつまみじゃないぞ!」



オエルはそういうやいなや、女を一口で食べてしまった!


キオウ「てめぇ!!俺の獲物を!!!」


オエル「あ〜、旨かった!じゃ、帰るか!!」


そういうなり、オエルは煙のように消えてしまった!


キオウもそれを追うかのように煙になって消えた!



キオウの邪気が芥川から消えたことを感じ取ったオメガは、道をUターンした!


悪夢たん「ねぇ、どうしたの?帰るの?」


オメガ「うん・・・。もう眠いし・・・」



オメガは急ぎでダークラ城(支部)へ帰った!


オメガ「悪夢たん・・・。空き部屋で寝るか?」


悪夢たん「あたしはフォーミュラーの夢の中の住人だから・・・。フォーミュラーの中へ戻るよ!

パパ、達者でな!!」


悪夢たんは、フォーミュラーの口の中へ飛び込んだ!


オメガ「・・・達者でな」


オメガは悲しげにそういうと、ベッドに寝転び、深い眠りについた・・・。




次の日、リーヒラは空き家で立ちすくんでいた。女が露のように消えてなくなったから・・・。


リーヒラはかすかに漂っていた邪気から、キオウかオエルが女を捕食したのだと悟った・・・。


リーヒラ「もし、君の問いに答えていれば・・・。共に・・・、露のように・・・、消えることが出来たのかもしれない・・・」



リーヒラは怒りと悲しみに囚われながら空き家を出た。


そして、女の仇をとることを心に誓ったのだった・・・。

オメガが道草をくったりせずに芥川へたどり着いていれば、一つの命を命なき者に奪われずに済んだのかもしれない・・・。

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