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幼少期
目覚めなさい
光と共に優しい声が聞こえた
目覚めなさい
重い目蓋をこじ開ける
綺麗な人が正面に鎮座していた
目が覚めましたか?
「はい。……あの、ここは?」
思考はパニック同然なはずだが、何故か心は穏やかなままで、非常に不思議な体験だ
ここは神界です
「ということは、貴女様は神様なのでしょうか?」
慌てて土下座して体を縮こませる
ふふっ、畏れなくてもいいのですよ、私の可愛い子
私は全ての母なのですから
「あの、何故私はこの場にいるのでしょうか?生前、悪い事はしてないと思うのですが、何か罪を犯したのでしょうか?」
いいえ、罰する為に呼んだのではありません
貴方は徳を積み、神仏に対して礼を尽くす行いをしてきました
なので、褒美を授けたいと思います
「ありがとうございます。」