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インフィニティ・ブルー  作者: 仲仁へび


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第48話 出来るよ



「やっほー」

「ちょっとイリア、遊びじゃないんだから」

「あ、ごめん。何も考えてなかった」

「習性!?」


 そんな一幕があった後、カタパルトから打ち出されるようにして、クロード達は大空に放り出された後は、フロートユニットを操作して大空を飛翔していく。

 竜の素材を使用して作られたそれは、人一人を浮かばせるのには十分な効力を発揮し、クロード達の体を宙へと留めていた。


「何度も練習してたから、もう感慨もなくなって来たけど。改めて凄いって思うな」

「こんな風に空が飛べるようになるなんて、前は思ってもみなかったもんね!」


 イリアと共に、竜へと向かう中でそんな心情を吐露すれば、同意する様に彼女から声が返って来る。


「私達が竜を倒しちゃえば、海中世界にいる人達も、きっとすぐここにやって来れる様になるよね。そしたら色んな事教えてあげたいな」

「イリアも僕達も先輩だからね。後輩に物を教えるのが仕事だし」

「そうそう。楽しみだなぁ」


 望むべき明日の形を脳裏に描きながらも、遠くにあった竜の元へと急ぐが、その距離が縮まるにつれてその巨躯の威容が伝わってくる。


 竜は周囲を飛び回る人を未だ脅威とは認識してはいないようだが、わずらわしさは感じている様だった。

 そして、精神的な疲労も。


 クロード達は、ここから相手にダメージを与えていかなくてはいけない。


「とりあえず、敵に手っ取り早くダメージを与える為には、取りつくしかないね!」


 どんな相手でも、接近してしまえばある程度のダメージを与える事が出来る。

 皮膚を削るだけの威力を放つ事が前提になるが、そうしなくても何とかする考えがあった。


 相手に比べて、こちらの力は相手から比べてはるかに弱い。

 だから、不利な所をできるだけ削ってゆかねばならない。


「欠点に合わせる、考えて削ってく! 鉛筆削りは好きですかー?」

「イリア今何も考えてないで、適当言ってる?」

「ご名答」


 イリアはどんな時でも少しは緊張感というものを持った方が良い。

 状況に即してない呑気な歌声まじりセリフが聞こえてくれば、誰だってそう思うだろう。

 しかし、やはりそんな会話をしているうちにも、こちらは考えてすでに行動していた。


 相手が巨大なので、近づくだけでも一苦労だ。

 一応今までも、竜本体に近づこうと試みる者達はいたのだが、成功している者は数えるほどしかない。


 仮に近づけたとしても、長くはもたない。

 竜があの巨体で飛び回るから、相手にすぐ振り落とされてしまうのだ。


 視線で追えば、数十メートルほどの巨体をもつその竜は、今も目の前で結構機敏に動き回っていた。


 そこに怪我無く向かうのは至難の業だろう。


「出来るよ、あたし達なら」


 だがイリアと共になら、そんな不可能みたいな事でも、不思議と出来てしまえる気になる。


「大体こっちの方から来るかなー」


 行動の先読みをしながら、動き回る巨体に当たらないようにして、苦労しながらどうにか懐まで接近。


 そこでいよいよ竜は「路傍に転がる石ころ」から「わずらわしい蠅」並みに認識が進化したらしいクロード達を気にかけ始めた。


 敵の抵抗が激しくなる。

 距離を取っては、はばたきの風圧で、咢を見せての咆哮の突風でこちらを吹き飛ばそうとするからだ。


 しかし、竜が行動を起こす度に、そうはさせないと周囲が動いていた。


「二人は先へ」


 ユーフォリアが身の丈以上のハンマーのようなものを振りまわして、気をそらし続ける。

 彼女や退竜飛行部隊の者達が、囮として竜の注意をそらしてくれているのだ。


 おかげで距離はぐんと縮まった。


「ありがとう、ユーフォちゃん! 無理しないでね、危なくなったら、下がるんだよ」

「大丈夫……、イリア達こそ気を付けて」


 クロード達は、感謝を伝えながら彼女の作った機会を無駄にしないように、前へと進んでいく。


 そして……、時間はかかったがようやく接近。ゼロ距離へと到着だ。


 竜の体表にとりつく事ができた。



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