表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
インフィニティ・ブルー  作者: 仲仁へび


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

43/54

第42話 お断りします



 礼を言って、クロードは笑いかける。

 イリアの気遣いが嬉しかった。


 いつでも優しい彼女の言葉。


 けれど、その言葉をそのまま受け入れるには、自分は少しばかり「イリアの引き立て役」でいる時間が長すぎたのかもしれない。


「その時がきたら、ね。イリアにはちゃんと助けてもらうよ」


 自分でもそんな時は来ないだろうな、と思いつつも心にもない言葉を言ってしまう。


「うん、待ってるからね」


 それに元気いっぱいのいつもの笑顔で応じるイリアに罪悪感が湧いた。


(イリアは今の気づいていたのかな、それとも気づかなかったのかな)


 どっちにしても、クロードはその気遣いに甘えてしまっていた事に変わりがないが。


 散策の時間のひと時を、心の整理に使っていると、空模様が怪しくなってきている事に気が付いた。


 クロードはなおもあちこちへ興味深そうな視線を向ける、女子二人に提案する。


「雨が降ってきそうかも、そろそろ集会所に戻らない?」

「えー、もうちょっと見て行こうよ。ね、ユーフォちゃんも見たいよね」

「うん」

「風邪ひいても知らないよ。町を見るなら帰る時に違うルートを通れば良いじゃん」

「そっか、さすがクロード!」

「今のは誰でも思いつくって」


 いつもと変わりのない彼女の我がままに妥協点を見つけながらも、クロード達はその場を後にする。


 だが……。


「見つけたぞ!」


 そこに声を発してきたのは、いつかの自分達を……正確にはユーフォリアを追い回していた治安部隊だった。


「イリア!」

「うん!」


 武器を手にして、ユーフォリアの前へと出る。


 地上世界にある町を歩く彼らに戸惑いはない。

 ユーフォリアを地上にいる竜へと向かわせ、案内させようとしていた連中だ。


 やはり彼らは、地上に人が生き残っている事を前もって知っていたのだろう。


「あいつら、マッドサイエンティストの仲間確定……かな? そもそも、あいつら達が主導してやった事だったりしてね。今まで、この事僕達に黙って裏でこんな事してたんだし」

「……」


 相手の傷を抉る様な言葉を選んだつもりだが、動揺する気配はない。

 命令を遂行する事だけを意識しているようだ。


「最後通告だ。ユーフォリアをこちらに渡してもらおう」


 そんなの決まっている。


 クロードとイリアは顔を見合わせて、頷いた。


 ここで彼女を差し出せるのなら、とっくの昔にそうしているだろう。


「そんなの……」

「お断りだね!」


 否定の言葉を投げかけた瞬間。

 戦闘が始まった。



評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ