神さまとの対峙
ひよりは真っ暗闇の中にいた。見渡す限り真っ暗で、自分以外の生き物が居ない、そんな場所だった。
そんな空間にただ一人しか居ない、そう思った瞬間、恐怖と心細さで叫び出しそうになった。その時何処からか、にゃ~と言う声が聞こえた。
(えっ、何処から……)
辺りをちゃんと見渡すと、右手の方に何かが居るのが分かった。良く目を凝らすと、グレーの色をした猫が行儀良く座っていた。
私は、猫を怖がらせないように、ゆっくりと近づいていく。そんな私を、猫はじっと見つめていた。
逃げない猫に不思議に思いながら、目の前に座って、手を伸ばした。すると何故か猫の方から、顔を近付けて、手に擦り付けてきた。
(うわぁ~人懐っこい)
ちょっと前の恐怖をすっかり忘れて、猫を抱き上げて、猫を良く見る。すると、首元に桜の花びらの形をした模様があるのに気付いた。
(あれっ、この模様)
私は、この模様が自分が助けようとした猫にあったのを思い出した。そして、自分が事故に遭ったことも一緒に思い出した。
「私達は助かったのかな……」
「いや、残念なことに間に合わんかったのぉ」
声の方を向くと、一人の老人と一人の少女がいた。
短くなったし
まだ異世界に行けない
何でだろう