引退式&役員発表
99話!
めっちゃ長いです。
「やっば! もうすぐ3年生くるよー!」
土曜日。あと5分で3年生が入ってくる。
「急げー!」
「ほら、そのイスもうちょっとこっち寄せて」
小林と池田も急ぐ。
「おっけーです!自分の席に座ってください!」
「「はい!」」
茉莉花が指示を出した時、3年生が。
「「おはようございます!」」
1、2年生が挨拶する。
3年生は用意された席に着いた。
「えーっと、3年生、おはようございます」
「「おはようございます!」」
「それでは、引退式を始めたいと思います。まず、3年生1人ずつ喋ってもらいます。もう順番はスコア順でいいですよね」
と、ニコッと笑った。
「えぇー、私1番じゃん」
と、小声で言ったのは、ピッコロ・フルートの派野 椎奈だった。
「はい。派野さん。前に出て」
と、ニコニコと池田が招き、しぶしぶと前にでた。
「えっ……と、その、私は、中学校からこの町に引っ越してきて、入部するのが不安でした。小学校の時からフルートやってたんで技術とかそうゆうのじゃなくて、先輩とか同級生との関係が心配でした。でも、同じパートの遥とか、他の3年生も仲良くしてくれて、とても安心しました。
今の高1の先輩が引退したら、私がピッコロを吹くことになって、また不安になりました。私なんかでいいのかなって、ピッコロなんて吹いたことがないって、不安になったけど、またみんなが
『頑張って』と応援してくれました。だから、今の私がいるんだと思います。
夏帆ちゃん、深海ちゃん。大変かもしれないけど、頑張って。2人になら、フルートパートを安心して任せられます。
マイちゃん、日向ちゃん。先輩の言う事しっかり聞いて、いっぱい練習して、上手になってね。
1、2年生のみんな、絶対に仲間が隣にいるので、信じて前に進んでください。応援してます!」
終わります、と言って椎奈は自分の席へ戻って行った。
「次、東堂」
「はい」
今度はフルートの東堂遥が前にでた。
「えっと、私は、中学校からフルートを始めて……」
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「次、トランペット」
「はい」
と、桜がスッと立ち上がり、前に立った。
「みんながどう思うかわからないけど、私は、小2から東野小の吹部でトランペットやってて、この吹部に紗江と入部した時、みんなに言われました。『2人は東野でやってたからできる』って。だけど、私はその言葉にカチンってきちゃって、今の高2の先輩に言ったんです。そしたら、『それは桜が昔からやってるからそういう言葉に慣れていないだけなんじゃない?』って。結局、そうだったのかもしれません。
ただ、そんな言い方は私が小学校の時に努力したからこそ、今は努力しなくてもいいみたいなかんじだったので、イライラすることがありました。
結局言われ続けて、3年生になりました」
桜はひるむことなくまっすぐ前を見ていた。
「今の1年生が入部する少し前、私がソロの練習をしているとき、先生に言われました。
『お前のソロには感情がない』って。
1番痛いところ突かれました。
どれだけ練習しても感情のないままだった」
桜の声は震えていた。
「凛奈がトランペットに入ってきた時、正直悔しかった。なんで私は凛奈みたいに感情がないの?どうして凛奈みたいに素直に音楽が好きと思えないの?って思いました。みんな、凛奈は第二の私だって言ったけど、違うかった。
凛奈は、もうとっくに私を越しているんだ。
そう考えると、悔しいとしか言えません。
だけどそれは、私のこと3年間に後悔が多かったからなのかもしれないです。1、2年生のみなさん、残りの時間、後悔がないようにしてください。みなさんが部活を楽しいと思える、最高の演奏になるまで、ひるまずに楽しんでください。そして、関西に行ってください。」
と、終わりますと言って自分の席へ戻った。
その時、桜は泣いていた。
そして、紗江が立ち上がった。
「えーっと、桜が長く話しすぎ(笑)短めに終わらせます。と言っても、あまり言葉が見つからないだけなんだけどね」
と言って、紗江は笑った。
「えっと、私も桜と同じく東野小の吹部でトランペットやってました。
小学校の時は、吹奏楽が楽しくて仕方なかった。
だけど、中学校に上がってからは人間関係が難しくて、サボりたい! って毎日のように思ってました。
たぶんみんな不満を表で口に出さずに裏でずっと陰口言ってたからなんじゃないかな。
だから、1、2年生は思ったこと、溜め込まずに話せる仲になってほしいです。
来年は関西に絶対行ってください」
と、紗江は自分の席に戻った。
「次、ホルン」
「はい!」
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「えーっと、これで全員喋ったね。
それじゃ、次は役員発表したいと思います」
「「えっ!?」」
みんな驚いた。
普通ならここでお菓子を食べたりジュースを飲んだりと楽しいはずなのだ。
「まぁ、いいんじゃないですか?だってどっちにしろ発表されるし」
もうすでに全員投票してある。
一気に緊張感がみなぎった。
「じゃ、部長、副部長から順に言っていきます」
「「はい!」」
「まず部長、ユーフォ泉 茉莉花」
「はい!」
「副部長、アルト藤森 奈津、ホルン天野 ユリカ」
「「はい!」」
「フルートパートリーダー……」
どんどん人が呼ばれていく。
『どっちがパートリーダーになるんだろう。てか、1年生リーダー誰かな。巫愛とか?マイだったりして』
凛奈はぼんやりと考える。
「トランペットパートリーダー、」
いつの間にかトランペットの番になっていた。
「濱田杏」
「はい!」
パートリーダーは、杏になった。
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「最後に1年生リーダー兼次期部長、」
『誰なんだろう……?』
凛奈はまた考え出した。
少なくとも自分が呼ばれることは……
「トランペット香坂 凛奈」
「え!?」
ないだろうと思っていた。




