お弁当
相談室から出ると、そこには4人の姿があった。
「り、凛奈、その……ごめんッ!」
「私も、ごめん!」
2人は深く頭を下げた。
「ううん。大丈夫だよ。でも、あとで1人ずつ話を聞きたい」
「うん……わかった」
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昼食の時間。
「凛奈、今日朝練参加してなかったけど、なんかあった? それにそのほっぺどうしたの?」
と、巫愛が質問する。
凛奈は、真紀の方をチラッとみて、
「え、えと、その……」
「まぁ、いろいろあったんだよ! 」
マイが話に割り込み、話をそらす。
巫愛は少し目線を下げて
「……そう」
と言った。
「り、りん……香坂!」
凛奈を呼んだのは、蒼だった。
「弁当、一緒に食べね?」
北原中は給食ではなく、弁当だ。
「え、は、はい! マイ、巫愛、ごめん。行ってきてもいい?」
「うん。ダイジョーブ」
「ありがと!」
と言って、蒼のところへ向かった。
屋上で食べるのは、初めてだった。
「凛奈、ほっぺた大丈夫か?」
「は、はい。てか、なんで知ってるんですか?」
なんだか知っている人が多い気がする。
「小林センセーが言ってた」
「そ、そうなんですか」
どうやら蒼と凛奈の関係は顧問にまで知られ渡っていたようだ。少し恥ずかしくて、顔が赤かった。
「先輩、屋上で食べて大丈夫なんですか?」
「ああ。なんか許可もらった。小林センセーに」
「え!? どうしてですか?」
「さぁ?」
蒼は首を傾げた。
と、蒼は凛奈の顔をみた。
「腫れてる。だいじょーぶか?」
と、言って、凛奈の頬を触った。
凛奈は真っ赤になって、蒼はそれに気付き、
「ご、ごめん!」
と、手を離した。
「い、いえ」
「……でも、お前の顔に傷がついたらなんか悲しいな」
キーンコーンカーンコーン……
「あ、俺次移動教室だから行くわ」
「あ、はい」
「じゃーなー」
凛奈は、蒼が心配してくれて、少しだけ嬉しかった。




