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北原中学校吹奏楽部  作者: 星野 美織
文化祭
84/423

不満 真紀ver.

みなさんこんにちは、東原真紀です。ホルンやってます。

チューバ担当の由紀の、双子の姉です。

私たちは文化祭に向けて、看板を担当されて、今みんなで作業中です。

「ゆっきー、そこのボンドとってー!」

「はぁ?ちょっと待ってよ」

はぁー。また喧嘩腰だ。最近ずっとだ。

ゆとちゃんが、

「はやくとってよー」

と言うと、ため息をつき、

「はぁー。しゃーないなぁ!」

と言って、ボンドを投げた。

「……ありがと」

そりゃゆとちゃんも嫌な思いするよね。

最近部内の1年生がピリピリしてると感じるのは私だけでしょうか?

「みんなー、ちょっと聞いてー!」

あ、2年生からの指示が出たのかな。

「えっと、本番のことなんだけど、サプライズで1、2年だけで演奏することになりました」

「おぉ〜」

「いいね〜」

次々に声が上がり、拍手もおこった。

「それで、花束を渡すんだけど、1人1000円ずつです。来週の……」

と、ヒソヒソと話し声が聞こえた。

「ねぇ、ここ音符にしない?」

「うーん、そうだね」

由紀と美鈴の声だ。なんでいま話すのかなぁー。あとで話せるのに。

と、その隣でちょきちょきと画用紙を切っている

美奈が。だめだって、そんなの。

「それじゃ、今日の作業はここまで!」

ハッとなり、隣をみた。

すると、由紀は平気な顔で

「おつかれー」

って言っていた。


--------

「いっただっきまーす!」

「いただきまーす」

今日は私とお母さんと由紀で夕食を食べた。

「ねぇ、お母さん。臨時集金のことなんだけど」

「そうそう!ねぇ真紀、集金って1人いくらだっけ?」

さすがにカチンときた。

そんなの由紀が聞いていないのが悪いのに。

「ちょっと由紀!」

ちょっとは怖い顔だったんじゃないかな。

「あはは! もう、由紀ったら。また人の話聞いてなかったんでしょう?」

あー。さえぎられちゃった。


-------

次の日の朝。私は昨日のことを話そうと思った。

「ねぇ、由紀、昨日のことなんだけど……」


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