お泊り
「でね! わざわざ炒めなおしたの! ひどくない!?」
次の日、の夕方、バスの中で凛奈は朝緋の愚痴を言う。
「あ、そうだ。マイさ、今日もうちこない?泊まってっていいよ!うちの親どっちも今日は帰らないって言ってたし」
マイの両親は、現在旅行中だ。
「え、いいの? じゃあ、行かせてもらおうかな!」
なんだかマイは嬉しそうだ。
「樹奈も来る?」
「樹奈ねー、今日焼肉行くんだー。だから無理!」
「ちぇー!いいなー!焼肉」
「おじいちゃんの誕生日なんだー!」
と、樹奈は満面の笑みで言う。
「ずるいー!」
「えへへ!」
「ただいまー」
「お邪魔しまーす!」
マイが家に来た。
「あ、花野」
「今日泊まらせてもらうねー」
「うん」
と、朝緋がそっけない返事をした。
マイは残念そうな顔をし、
「ご飯、作るの手伝うよ」
と、凛奈とキッチンに向かった。
「何作る?」
「今日はマイがいるから唐揚げにしよっかな」
「やった!」
と、ソファーにいた朝緋が飛び起きた。
「もうっ!」
と、2人は笑った。
「朝緋、今日は父さんの部屋で寝てよ」
「えー、やだよ」
「マイだって同じ年の男子と寝るのいやでしょー?」
「うーん」
マイが苦笑いする。
「はぁー。分かったよ」
「やったー!」
手を合わせて喜んだ。
「ねぇ、凛奈って好きな人いる?」
「へ?なに、いきなり」
2人が凛奈と朝緋の部屋で座って話す。
「んー、いないかも。てゆーかマイは?」
「えっ!?わ、私は……、」
「いるんだ」
と、凛奈がポソッと言った。
「へ!? な、なん……、」
「誰? 吹部の男子?」
凛奈がずいずいと問い詰める。
「いや、他校だけど、」
「他校だけど?」
「話したらすぐ凛奈誰かわかるじゃん……」
「え、誰?」
「えっとね、いつも凛奈の隣にいる人」
「えっ、それってまさか……」
と、顔を真っ赤にしてマイがうなずく。
「朝緋!?」




