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解散
「今日は、お疲れ様でした。関西大会にいけなかったことは残念でしたが、みなさんよく頑張りました。今日はしっかり家で休んでください。明日の練習は昼からです」
「「ありがとうごさいました!」」
「それでは、解散です」
「お疲れ様でしたー!」
と、紗江が、
「凛奈!これ、手紙。お疲れね」
と、小さな猫の封筒を渡された。北原中吹奏楽部の伝統だ。3年生がコンクールが終わったあとに後輩たちに手紙を渡し、楽譜にメッセージを書く。
凛奈は、
「ありがとうございます」
と言い、またうつむく。
と、ポンッと頭を乗せられた。桜だ。
「なーに暗い顔しちゃってんの。はい、手紙」
と、ニコッといつもの笑顔を見せるが、その笑顔は、どこか悲しい。
「やだな。こんなとこ、後輩に見られたくないのに」
と、顔を隠す。
「さくらせんぱい……、」
桜の目から、涙がこぼれ落ちた。
「……っ!」
「なんで凛奈が私より泣いてんの!凛奈は来年があるでしょ!」
「でも、関西行こうってみんなで言ったのに、桜先輩も今年が最後なのに……っ!」
「だから、凛奈が来年うちら3年の分まで頑張ってくれたらそれで十分だって。来年絶対関西行きなよ!」
「……はい!」
と、桜はまたポンっと凛奈の頭に手を乗せた。




