I Love wind music
課題曲が始まった。
トランペット・トロンボーンからファンファーレが始まり、すぐにクラリネット・アルトサックスのメロディーが始まった。
チューバがメロディーを吹き、それがだんだん小さくなる。
トランペットがミュートを付け、裏打ちとベルトーンを繰り返し、終わりに近づいていった。
そして、最後に桜がトランペットの音をホールいっぱいに響かせ、課題曲は3分もしないうちに終了した。
続いて、輝夜姫が始まった。
静かな和音から始まった。
と、突然元気な軽々しい紗江のソロが始まった。
あそびうたが変形を繰り返し、rit.がかかり、
そのままツカツカと乾いたスネアの音が響く。
と、コントラバス3年の千郷が、琴を弾く。
吹奏楽ではなかなかないことだが、彼女は琴を小学生の頃からやっていたので、とても落ち着いて演奏する。
そして、ついに凛奈のソロだ。
自分が吸える限界までブレスをし、
『私の音を聴いて!』
と、自身を持って吹いた。
凛奈は、今までで1番よく響いていた。
と、終わる途中に母の姿が目に入った。
『母さん。いつもほんとにほんとにありがとう。』
と、感謝した。
最後に、デクレッシェンドがかかり、フルートの
ハーモニーがホールにいっぱい響き、遠くに行くように消えていった。
【ただいまの演奏は、北原中学校吹奏楽部のみなさんの演奏でした。】
「んぁ〜!終わったぁ〜!」
「お疲れ〜!」
と、部員たちは安堵の声を出す。
「凛奈、」
と、桜が凛奈の頭に手をのせた。
「ソロ、今までで1番よかったよ。お疲れ。」
「桜先輩、」
と、凛奈は涙を流した。
「うぅ〜っっ」
「あ〜、桜後輩泣かした〜ww」
「は!?違うし!」
ドッと笑いにつつまれた。




