体調不良
「はあ〜!」
コンサートが終わり、帰宅した時にはすでに夜の9時だった。
『朝緋帰ってきてるし、カップラーメンでも食べてもらおっか……』
そう思い、
「あさひ〜。今日の晩御飯カップ麺ね。勝手に食べといてー。私いらないから」
と言い、2階へあがり、
ベッドにダイブした。
「はぁー、今日は疲れたなぁー」
と、布団にもぐった。
次の日、凛奈は体調がすぐれず、弁当のおかずを作っている時に倒れたのだ。
「ったく、体調管理ぐらいしっかりしろよなー」
朝緋が部屋まで凛奈を運んでくれた。
「じゃ、俺今から部活だから。」
「薬とシートくらいとってくれてもいいじゃん」
赤く火照った顔で凛奈が言う。
「小林先生に休むって電話しなくちゃ」
凛奈が寝ながらケータイを取ろうとすると、また意識が飛んでしまって、そのまま寝てしまった。
次に起きた時は、3時頃だった。
すると、凛奈を吐き気と頭痛が襲った。
トイレへ駆け込み、何度も吐いた。
「胃腸炎?ストレス?」
真っ青な顔で頭がぐるぐるまわった。
「あ、小林先生に連絡、」
吐き気がおさまり、ベッドの隣の棚のケータイを取ろうとすると、またタイミングの悪いところで意識が飛んでしまった。
凛奈はすっかり回復した。
午後6時。朝緋はまだ帰って来ていない。
「あ、遅くなったけど連絡いれなきゃ、」部活はもうとっくに終わっているが、まだ小林は学校にいるであろう。
〈プルルルル、プルルルルルル〉
《はい、北原中学校の小林です》
「あ、こ、小林先生。香坂です」
《おう、香坂か。熱は下がったか?》
凛奈は驚いた。なぜ小林に何も伝えていないのに、熱があったことを知っているのか。
「え、なんで知ってるんですか?」
《弟さんから連絡あったよ。熱があるから今日は休むって。もしかして知らなかった?》
「はい、すぐに部活に行ったと思ってて」
《そっか。いい弟さんだな。あとでちゃんと礼言っておけよ》
『朝緋がいつの間にそんなことを』
凛奈は嬉しくなった。
「はい。心配かけてすみませんでした」
朝緋は……まだ帰って来ていなかった。




