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北原中学校吹奏楽部  作者: 星野 美織
第2楽章
308/423

コンクールについて

「発表します」

はやくも5月だ。音楽室に集められた73人は、小林の声を聞き逃さないよう、視線で小林を釘付けた。

すうっと空気が吸い込まれる。

「課題曲は翡翠(ひすい)、自由曲は海の王者です」

「「はい!」」

部員たちは拍手した。喜びの声も上がる。

課題曲は「翡翠」と「サン・マーチ」の2曲が、自由曲は「歌劇イーゴリ公より」と「海の王者」の2曲が最終候補になっていた。

「で、コンクールメンバーのことなんだが」

また静まった。

「今年、例年通りオーディションを行うかは未定です」

場は騒然とする。それもそうだ、小林が北原に転勤してきた翌年からずっとオーディションで、学年関係なしにコンクールメンバーを決めていたのだから。

「どうするんですか? 学年順ですか」

和音が尋ねる。

「いや、それは、お前たち3年生が話し合って決めろ。先生はそれに従う」

「従う、って……」

何故、小林はそうしたのか。それは誰にもわからなかった。

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