不安
合同練当日。凛奈は、美都や西小出身の人と再会するのが不安で仕方なかった。
バスに乗り、いつものバス停で、マイと樹奈が乗ってきた。いつも、凛奈とマイと樹奈の3人で登校している。
「おはよ」
と、マイがニコッと挨拶する。
「おっはよー!」
マイとは対照的に、樹奈が元気よく挨拶する。
「凛奈、大丈夫?」
樹奈の心配する言葉にハッとして、
「うん、大丈夫。ちょっと酔ったみたい」
凛奈は、あまり心配をかけたくない。と思ってニコッと笑う。
「ムリしてたらだめだよー今日は大事な練習なんだからー。……ほんとは酔ってないでしょ?」
マイの大人びた言葉に凛奈は否定せず、うなずくこともできず、黙ってうつむいた。
「今日の練習、不安なんでしょ?」
と、樹奈がきく。
凛奈はぎくっとなって、思わず樹奈の方をみる。
なんで、知ってるの?凛奈はドクドクと緊張が走る。
「ちゃんと友達できるかなーって」
ガクッとなった。
『なんだー、そうゆーことかー』
「大丈夫だよー。ちゃんと友達つくれる自信あるし」
「まぁ、でも絶対樹奈の方がつくる人数多いよー!」
「ほんとに〜?」
3人はドッと笑った。
凛奈の不安は、風のように吹き去った。