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北原中学校吹奏楽部  作者: 星野 美織
はづき夢色吹奏楽祭・1年生編
279/423

1年間の集大成

「あぁー……」

壁にもたれて、頭を抱える日向。

本番30分前。皆控え室で夜食を食べていた。

1年生部員の半数は、緊張から浮かない顔をする。

「どーしたの? そんなに緊張する?」

愛菜は平気そうだ。どちらかというと凛奈もそうだが。むしろ、楽しみだ。自分が小学校の頃はお客さん側だったのに、あのステージに北原生として立つなんて思ってもいなかったからだ。

「そりゃ……そーでしょ」

「あたしにはあんまりわかんないや」

「1年間の集大成だよ?」

『1年間……か』

この1年、いろんな事があった。あり余っているぐらいだ。

コンクールでダメ金だったこと、蒼と出会い、付き合っていること、リーダーになったこと、アンサンブルで関西に行けたこと、いろいろぶつかったり……。部活は全て思い通りにいく訳ではない。喧嘩することなんて珍しくない。当たり前のことなのだ。そんなことを学んだ1年だったのではと思う。

パンパン、と小林が手を叩く。

「あと20分で開演です。小ホールに移動していまから音出し開始」

「「はい!」」

「……もう時間だな」

「はい」

茉莉花が返事する。

「えー。まあみなさんわかる通り、言ってしまえば年に1回の単独コンサートです。サンフラワーはまた別ですが。この日のためにみんな努力してきたと思う。それを1番わかってるのは俺だから。たった1回のこの日を大切に、全力でいきましょう」

「「はい!」」

「部長」

「え、はい」

戸惑う茉莉花に、小林はにこっと笑う。

勘付いた茉莉花は前に立つ。

「北原、ファイトー!」

「「おー!!!」」

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