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北原中学校吹奏楽部  作者: 星野 美織
アンサンブル関西大会
244/423

結果報告

ガラッ。

鍵が開いていたが、誰もいなかった。

気味が悪くなって、電気をつけると、

「「わ〜!」」

いろんな所から部員たちが飛び出してきた。

「え、え?」

混乱する凛奈とは違って、部員たちは凛奈をすとんと椅子に座らせた。

ガラッ。

「蒼!」

驚いた蒼は、奥に座ってる凛奈をみて目をぱちぱちさせた。

その後、次々とアンサンブルメンバーがやってきた。

「よし、みんな揃ったね!」

と、皆が何かを背中に隠し、奈津がせーの、と声を上げると、

ぱんっ!

と、クラッカーの音が鳴り響いた。

「アンサンブル、お疲れ様でした!」

と、奈津が明るい声で言った。

パチパチ拍手が起こった。

そして、金管の1年生がアンサンブルメンバーに可愛らしい桃色のカゴを手渡した。

お菓子の詰め合わせだった。

「あ、ありがとう……」

ぽろぽろと涙を流す部長。

「茉莉花。みんなに結果言おう」

と、ユリカが背中を押すと、彼女はキッ、と顔を引き締めた。

音楽室も、シン……と緊張が走った。

「……銀賞でした。みんな、サポートありがとうございました。木管2年生、パーカッションのみんなの気持ちを背負って頑張ったけど、こんな結果で……」

と、パチパチと拍手が起こった。

「おめでとう!」

「おめでとうございます!」

皆笑顔で拍手をしてくれる。

「関西大会で銀賞なんて、凄いことだよ。お疲れ様。おめでとう!」

「ありがとう……」

涙を流した。

仲間が、こんなにも温かい言葉を口に出すとは思っていなかった。

「次は春コンだよ。頑張ろう!」

と、奈津が笑顔で言った。


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