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朝
ピピピピピピピピピピピ
ジリリリリリリリリリリッ!
「うぅ……」
朝緋と凛奈の目覚ましが、同時になる。
5時。
ガチャッ。
「「あ」」
さすがに2つの目覚ましが同時になって朝緋も目が覚めたようだ。
「おはよ」
「おぅ」
一緒に一階へ行くと、誰もいなかった。
「寒っ!」
と、足先からぶるりと全身が震えた。
朝方はやはり日が照っていないので寒い。
「今日さ、アンサンブル?だっけ、」」
「うん」
目を合わさずに、そんな会話が始まった。
室内だと言うのに、話すと息が白くなった。
「がんばれ」
「……ありがと」
驚いてしまった。
朝緋がそんなことを言うとは思っていなかったのだ。
凛奈は少しにやけてしまったが、それを隠そうとキッチンへ向かった。




