表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
北原中学校吹奏楽部  作者: 星野 美織
退部した後の後悔
227/423

緊張

蒼は、そのまま眠ってしまった。

『血、やっと止まった……』

と、手を離した。

かくっと頭が動いてしまったが、なんともないようだ。

「よかった……」

蒼に毛布を掛け、下に降りた。

「あの、」

「あ、蒼兄ちゃん鼻血止まった?」

乃愛がお菓子を食べながら話す。

「あ、うん」

「そう。じゃあ、凛奈ちゃん、そこに座って」

「ありがとうございます」

と、椅子に座った。

「あの子ね、昔から体弱くて。中学に上がってからはまぁなんとか安定してたけど」

「そうなんですか……」

緊張で、顔を下に向けた。

そういえば、夏休みも何度か休んでいた。

「鼻血も多くてね。1度出たらなかなかとまらないの」

と、彼女はクスッと笑った。

「ま、でも良かったわ。しっかり声が出るようになって」

「え、」

「あら? 覚えていない? 私ね、看護師なの」

と、髪を縛った。

「あ!」

失声症で病院に言ったときの、看護師だ。

「まさか、香坂先生の娘さんだったとはね〜」

「あ、あの時はありがとうございました!」

立ち上がって、お辞儀した。

「よかったわ。蒼も心配してたから」

「はい……」

「あ、そろそろ暗いから帰る? 蒼も呼んでくるよ?」

「あ、大丈夫です! お邪魔しました!」


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ