表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
北原中学校吹奏楽部  作者: 星野 美織
退部した後の後悔
219/423

結局後悔しているのだろうか

「16分音符します」

「「はい!」」

凛奈は、前のように笑顔で基礎練習をする優香を見て、何があったのか、と不思議に思った。

--------

「16小節目トランペット伸ばして下さい」

「「はい!」」

キィィィ……

屋上の扉が開く。

「あ、ごめん、練習中。凛奈、来れる?」

優香が顔を出した。

「いいよー」

茉莉花が笑顔で答える。

「ありがと」

凛奈は、何故自分が呼ばれたか全くわからないままついていった。

--------

「凛奈、なんかごめんね」

「え、」

「関係ない1年生まで巻き込んで。ほんと、自分に呆れちゃったよ」

と、彼女は俯いて悲しく笑った。

「どうして、こんなに立ち直ったんだとか思ってる?」

「え、いや」

と、優香がクスッと笑った。

「去年、吹部を辞めた子と、話したの。じゃあさ、」

「それって柚子先輩ですか?」

優香は驚いた顔を見せて、

「なんで、知ってるの?」

と聞いた。

「え、と。たまに話したりしてます」

「……ふーん。まぁ、柚子にさ、辞めても戻りたいってわめく自分みたいに馬鹿みたいな人が増えて嬉しいとか言われて、自分、何してんだろなって思って」

「そう、ですか」

少し前に彼女に聞いた。

『先輩は、後悔してないんですか?』

『どうだろうね』

柚子は、後悔しているのだろうか。

彼女のあの不思議な笑顔が、また頭によぎった。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ