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北原中学校吹奏楽部  作者: 星野 美織
悔しさから広がる苦しさ
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パートリーダー放置

その日の放課後、優香は部活に参加していた。

だが、なかなか基礎練が始まらなかった。

パートリーダーは優香なので、優香が指示を出さない限り始まらない。

トトトトトトトトト……。

彼女は1人スティックで8部音符を刻んでいた。

「ね、優香、基礎練いつ始め」

「勝手にやっとけば」

穂花の言葉を遮り、スッと彼女の横を通っていった。

そして、優香は振り向き、彼女に向かって言葉を放った。

「私、パートリーダー辞める。しばらく曲も小物する。進行も穂花がやって。私がやるより絶対いいから。私帰るね」

と、荷物を背負って、出席表に『早退』の文字を入れて、音楽室を後にした。

穂花は硬直し、1年生2人はおろおろと顔を見合わせる。

周りの部員も優香の言葉が聞こえており、ざわざわと騒ぎ始めた。

「ねぇ、ちょっと……」

和音と風香が優香を追いかけて行った。

「穂花」

暗い顔で振り向いた穂花を手招きしたのは、茉莉花だった。

「基礎練はノノカに任せて、ちょっと来てくれない?」

茉莉花は優しい笑顔で穂花の手を引いた。

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