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退部
次の日も、またその次の日も、帆南は来なかった。
そして、木曜日のパート練、また小林が桜を呼び出し、その後2の1に入ってきた。
「えー、こないだも話したと思いますが、須野の退部が正式に決まりました。」
「「「………」」」
沈黙が続いた。
「星野、須野の代わりのパートを誰が吹くか決めておいて」
「…はい」
「それでは失礼します」
「「「…………」」」
「……わたしが、わるいの……？」
凛奈の目には、大粒の涙がこぼれ落ちた。
「凛奈は何もしていない！ 凛奈は悪くないよ！」
「そうだよ！ あんま気にすんなって！！」
杏と早苗が必死で慰める。凛奈のまわりに、加奈子、桜、紗江も集まる。
……オーディションまで、あと2週間。
