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合宿2日目 2人で
「凛奈、凛奈」
名前を呼ばれ、目が開く。
『あれ、なんで蒼先輩……、そっか、これ、夢なのか……』
と、寝ぼけながらまた蒼にもたれる。
「おーきーろって。もうすぐで着くぞ」
蒼にコツン頭をぶつけられ、また混乱する。
「あ、そっか、合宿……」
と、前の席で部員たちがニヤニヤしているのを見て、ハッとなり、顔が溶けてしまうくらい熱くなった。
「あーもうだめ凛奈ちゃん可愛すぎるー♡」
「茉莉花キモいってー」
茉莉花とユリカのやりとりをみて、恥ずかしさのあまりに蒼の肩後ろに顔を埋めた。
バスを降りるとき、
「もー合宿の唯一の癒しだった」
といいながら降りる者がいて、さらに顔が赤くなった。




