ミーティング①
カッ。
凛奈が黒板に書き上げた。
【まず、今の状況を全員で話し合います】
と、凛奈がくいっと両手で何かを回す仕草をし、皆それに気づき机を合わせた。
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「「……」」
「ねぇ、凛奈声でないし、凛奈と一緒にもう1人誰か進行させたら?」
と、夢跳愛が言うと、皆一斉に巫愛を見た。
「……あのさぁ、前から思ってたんだけどさ、なんであたしなの? 凛奈の声が出てる時もさぁ、」
「いいからやんなよ。最終下校早いんだから」
と、愛菜が頬杖をつきながら言い放った。
「……は?」
「時間ないし、はやくやんなよ」
と、愛菜の言葉に巫愛は苛立ったようだが、進行を始めた。
「ね、ねぇ、そもそもなんでこんな状況になったの? 」
マイが問う。
「……私と愛菜のせいだよ」
と、美鈴が声をあげた。
「……」
愛菜は足を組んで黙り込んでいる。
「意見、言っていい?」
と、巫愛が手を挙げ、凛奈はこくりと頷いた。
「もともと私と真紀ちゃんのソロのことだよね。なんでさ、他のパートのことにわざわざ口出しするわけ? あんたたちに関係ないでしょ?」
「私は! ……真紀ちゃん大丈夫かなーって言っただけだよ」
愛菜が立ち上がった。
「ちょ、ちょっと待って!」
と、振り返ると、真紀がいた。
「わ、私が……ソロを降ります……。だから、だから……」
「ちょ、ちょっと待って! 真紀ちゃん、なんで真紀ちゃんがソロをやめないといけないの!?」
「だって! 私のせいでこんなことになってるんだもん! 巫愛ちゃんが2つともソロすればこんなことには……」
と、わあっと顔を手で覆った。
「もう、ソロぐらいなんでもいいじゃんか! なんでこんなことで揉めてんの!? しょーもなくない!?」
と、加奈子が机を叩いた。
加奈子の言葉に、皆が静まった。
「……ごめん、そうだよね……私がこんなこと話したから……」
と、愛菜が俯いた。




