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戦の準備
その日、下校前に茉莉花、奈津、ユリカ、凛奈は1年生だけを集めてで小林が言ったことを伝えた。
1年生を床に座らせ、ミーティングをはじめた。
「用事がなければ必ず来てください。もしなにか用事があれば同じ部活の誰かに伝えること」
「「はい!」」
「……まさかと思うけど、逃げたりしないでよ? 小林先生怒ってたんだから」
と、ユリカが腕を組んだ。
凛奈はスケッチブックにこう書いた。
【私がみんなを迎えに行くので、帰りの会が終わったら全員教室で待機しといてください】
「「はい!」」
「そっか。それなら大丈夫だね」
と、奈津が凛奈の頭を撫でた。
「大丈夫だからね。なにかあったら私たちに言ったらいい」
と、小声で座っている1年生に聞こえないように言った。凛奈はコクっと頷いた。
なんだか、戦に行く前の準備のような顔つきだった。
『本当に、明日……』
凛奈は不安で仕方なかった。




