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次の朝
「「おはようございます!」」
3人は朝練に音楽室へ入った。
そこを見ると、菜穂の姿があった。
いつも通り、スケールをしていた。
「あ、おはよう! 」
と、笑顔で挨拶した。
「あ、うん。おはよ」
凛奈は昨日の事が引っかかり、無理やり笑顔を作って挨拶し返す。
『菜穂っち、ほんとに、ほんとに辞めるの……?』
モヤモヤと心の中に残ってしまう。
「凛奈?」
「どーした?」
と、2人が凛奈の顔を覗き込む。
「あ、大丈夫! 何もないよ! ほら、はやく準備しよ!」
「うん!」
このことは、放っておこう。そう思った。




