活動報告
「はぁ〜」
部活が終わり、帰ってきた凛奈の第一声は、最近「ただいま」ではなく、ため息ばかりだ。
『そんなに疲れてるのかな』
と、またため息をつく。
【リーダーになってから、お前おかしいぞ】
小林の言葉が蘇ってくる。
「小林先生がリーダーにしたくせに〜!」
と、1人大きな独り言を言いながらごろごろとソファーに寝転んだ。
「私、なんでリーダーになったんだろ」
1番の疑問がぽつりと口に出てしまう。
「何に疲れてるのかもわからないくせに」
と、スマホを手に取った。
そうだ。今日は菜穂の小説の更新日だ。
ユーザー名は、「星宮 うさぎ」だ。
星宮うさぎのページを開いた。
活動報告が更新されていた。
《部活について》
『あ、部活』
と、興味を示し、押してみた。
《部活について相談です。みなさんご存知の通り、私は吹奏楽部なんですが、》
さらに読み込むと、衝撃的なことが書き込まれていた。
《辞めようかなと思っています》
「え……!?」
見間違いではないか、嘘ではないか、と何度も読み直した。
《理由は、特にないんですけど、部活という名の集団の一員として苦しいです。今のままでは、続けられそうにないです。ごめんなさい。小説に全く関係ない話ですね》
『え、菜穂っち……?』
すぐに電源を切った。
『う、そ……。やだよ、そんなの……』
凛奈は混乱した。




