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北原中学校吹奏楽部  作者: 星野 美織
新チームスタート
104/423

リーダー会議

日曜日の昼休み。

「12時30分からリーダー会議するんで、1の4に集まって下さ〜い!」

「「はい!」」

と、それを隣で1年生たちはぼんやりと聞きながらもぐもぐと昼食を食べていた。

「凛奈! あんたも急ぎなよ!」

と、誰かが声をかけた。

振り向くと、副部長の奈津が仁王立ちしていた。

「え!? 私も出るんですか!?」

「当たり前でしょ。1年生"リーダー"なんだから」

と、なぜかリーダーの部分を強調しながら呆れた顔で言った。

「え!? 急がないと!」

時計は、12時20分だった。

「5分前行動だぞー」

「急げ〜!」

と、まわりは凛奈を急かした。


「リーダー会議始めまーす」

「「はい!」」

今回の会議は、2年生全員と1年生リーダーの凛奈が出席している。

「今回の会議は、最初ということで2年生全員と1年生リーダーが、という形で役員全員が出席していますが、次からはパートリーダー会議とか、部長、副部長、1年生リーダーとかセクションリーダーとかで別れて会議してもらうことになると思います」

茉莉花が進行をする。

「「はい!」」

「それじゃ、今回話し合うのは係を決めるのと、今後の目標についてです。意見がある人は手を挙げて発表してください」

「「はい!」」

茉莉花は丁寧に説明した。

「えーっと、まず係決めから。希望とかありますか?」

「はい」

と、挙手したのはファゴットの鹿島 風香だった。

「えっと、一応決めるんだったらさ、1年生の希望をきいたほうがいいんじゃないかな。いまパート練中だからすぐにできるし」

「はーい。私も賛成」

部長、副部長は前でヒソヒソと話し、

「じゃ、誰か3人くらい1年生に希望を聞いてきてください」

「あ、私行くよ」

「私も〜」

「はいはーい」

と、和音、伊織、優香が手を挙げた。

「あ、それじゃ、よろしくお願いします」

「「はーい」」

3人は走って教室を出て行った。

3人は20分程で戻ってきた。

困惑した様子であり、茉莉花が「どうだった?」

と尋ねた。

3人は顔を見合わせ、

「えっとね……、結構かたよってて……」

と、茉莉花にメモを差し出した。

茉莉花はうなる。

「これ、時間かかるから今度にしたほうが……」

と、隣から覗いたユリカが顔をしかめて言った。

「うーん……、そうしたほうがいいかも。ごめんなさい、今度にまわします」


--------

「それじゃ、9月〜1月の目標は、全体の音をブレンドさせるでいいですか?」

「「はい!」」

「リーダー会議を終わります。合奏は2時からで、それまでパート練です」

「「ありがとうございました!」」




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