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2人の気持ち
「聞いたと思うけど、私ね、お姉ちゃんに憧れて吹部入ったんだ。だけど、トランペットになれなくて。最初は凛奈に嫉妬した。だけど、凛奈も第一希望になれなくてショックだったよね。なのに……」
「藍は何もしてない。だから謝らなくていいんだよ。」
凛奈は藍の言葉をさえぎり、首を横に振った。
藍は、
「じゃあお互い様だね。凛奈、私に謝ろうとしてたでしょ?」
「うん」
「でもね、私、もう気にしていないよ。私は今はオーボエも好き」
「私も。トランペットが好き!」
「じゃあ、もういいと思う。もう、楽器があーだこーだ言うんじゃなくて、コンクールでいい結果残せるようにしなきゃ!」
「そうだよね。よしっ、お互い頑張ってコンクールメンバー目指そう!」
「うんっ!」
2人は笑っていた。もう大丈夫。そう凛奈は思ったのだ。




