表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
1/1

春風グラディエーター1

久しぶりに故郷に帰ってみたら、この様だ…

馬鹿騒ぎをする友達を横に窓を見る。

窓にはいつもと変わらない空と少し散り始めた桜の花弁がひっついていた。


「だから彼女なんていらねんだよ」


「俺らは二次元に生きるんだ!」


いらん結論に達した友達たちのボルテージは最高潮に達しているようだ。

多分この話は季節が変わろうとも結論は同じなのだろう。


「なあ、博人ぉ!」


いきなり話を振られるのもなれている。


「永田ぁ、今俺に女の話をするなよぉ」


「いま話している女は絶対に浮気しない女だ」


つまり二次元だ


「二次元厨乙w」


「うるさいぞ朝比奈!」


しかし彼らは忘れている。ここが図書館であるということだ。

そろそろ怒られるころだと思い教室のドアを開け外に出る。


教室の外に出た瞬間にどなり声が聞こえた。

いつもどおりの生活だ、変わることなど何もない。


変わったのは内面だけだからだ。

外面はかわらない。言うならば肉まんとあんまんの違い。


「よし、今日はあんまんにしよう」


…中もあんまり変わっていないが


下校するため昇降口を出て、

学校自慢の桜並木のバス停をゆっくり歩く。

今日はバスを乗る気分ではないのでバス停は素通りする。


「おい、白川ぁ!」


声がでかいしウザいが素通りするとメンドクサイ


「おーうっ、じゃあな!」


「話を聞けよ!?お前歩いて帰るのか?」


「そうだついてくんなよ西澄」


しかし西澄亨はついてくる。

体格がいいから邪魔としか思えない。


「ひとりで帰りたかった」


「お前が自殺すると困るからな。するなら朝にしろな」


「なんでだよ」


「学校が休みになるから」


とんでもない理由だった。

実際自殺などはするつもりはさらさらなかった。


「あの女のために死ぬなんてありえねーよ」


「なんだ、一日休めると思ったのにな」


話している内にコンビニの前についた。

ここで西澄とはお別れだ。


「じゃーな白川。死ぬならテスト中な」


「お前が死んだら考えてやるよ」


別れた後家の前の坂を登る。


桜の散り始めた坂を。


そして出会う、彼女と。


出会ってしまったのだ。


幼馴染と。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ