六戦目「問題児は劉備軍を見る」
久々。
ストックは残り…片手で数えるまでもない…。
ちなみに、話の都合上北郷君の意外さはあまりないです(笑)
嫁はやらん!
こんちわー鉄です~。
今は翡玉と劉備軍陣営に向かっております。
「・・・どんな方なんでしょうか」
「ある意味麻薬中毒者」
「・・・酷いですね、それ」
ある意味間違ってないよ?
宗教的な考えじゃん「みんなが笑顔で暮らせる世界」だって。
どこの新世界だよ。
あ、これも名士の伝とか風評から考えましたが。
まあ、理想とか目標のない人間は生きる意味がないんですから、立派な志ですね。
「なにものだ貴様!」
・・・おぉ、歩いていたら黒髪の人に怒鳴られました。翡玉にそっくりですね。
「貴様こそ客人に対してその態度はなんだぁ!」
・・・おぉ、黒髪対決。
「客人だと?そんな報告など入っていないぞ!」
「すれ違いになったという考え方はないのか!」
え、ちょ、物騒なもの出さないでくださいよ。
こ、こら翡玉も。
「まあまあ落ち着いて落ち着いて。申し訳ありません。自分は馬鉄と申します」
「む、貴様が袁紹を推薦したという」
「ええ、そうです。・・・で、こちらが護衛の龐徳です」
「・・・まあいい、我が名は関羽だ」
「おお、あの【美髪公】関羽ですか!」
「ま、まあな」
その異名を言われて照れているのか、頬をポリポリとかく関羽さん。
でもまあ・・・
「翡玉の髪の方が綺麗ですね」
「なっ――――――――」
「ぎょ、玉様!何を仰るのですか!」
率直な感想ですが、何か?
「ま、まあいい・・・で、なんのようだ」
顔が赤いのは怒りなんだろうね。でも、本当のことを言っただけだから。
「御使い殿とお会いしたい」
「・・・貴様のような下郎にご主人様を会わせるつもりなどない!」
「貴様ぁ!先ほどから聞いていれば無礼な!劉備軍は無礼な集まりなのですか!」
「なんだと!?我らを侮辱するのか!」
「本当のことを言ったまでだ!先ほどから身をわきまえろ!馬鉄さまは【西涼賢人】の異名を持つ方だ!貴様らのような猪がお会いできるような方ではない!」
「はっ!武も扱えぬような者がどうした!我らには関係ない!」
・・・嗚呼
やばいやばい。
龐徳と関羽という関係からすごくヒートアップしてる気が・・・。
激しい口喧嘩ですね。
周りの兵の方々も怯えてますよ?
「愛紗よ、なにを騒いでいる。客人が見当たらないと探せばなぜお主が騒いでいるのだ」
おお、クール系のお姉さんが来た。
やっと収縮しそうだな。
「星か、なに、こやつらがご主人様いお会いしたいと身を弁えようとしない奴だったためにな」
「・・・愛紗よ。客人にそれはないだろう。主も確かに【天の御使い】と名乗っているが、実質的な身分は低いんだ。身を弁えるのは我らだ」
「だ、だがな星・・・」
「愛紗、一度頭を冷やせ。・・・さて、見苦しいところをお見せして申し訳ない」
「いやいや、貴女のような方が着てくれてよかったです」
「おっと、名乗っていませんでしたな我が名は趙雲と申します」
おぉ、あの常山の。
「馬鉄と申します。こちらが龐徳」
「初めまして龐令命と申します。常山の趙子龍。お会いできて光栄です」
「ほう、私も有名になったものだな。あとでお相手願いたいのだが?」
「申し訳ありませんが、先鋒を務めさせていただくので」
「では、またの機会に・・・。さて、我が主と劉備様の元へお連れしよう」
とっつかみにく人だが、まあ話しが分かるようでよかった。
しかも美人だし。
ちょ、翡玉?なんでそんな俺を殺そうとする目で見るの!?
俺は君のことを愛しているぅ!
さてさて、天幕につれてこられました。
関羽の視線が怖かったね。
下手すると殺されそうだなぁ。
まずは形式的に
「本日はお会いできて光栄でございます」
「あ、そんなかしこまらなくていいですよ!」
おお、彼女が劉備。
なんというか天然にしか見えないなぁ。
翠は違うアホの子だな。
「まあ・・・形式的に・・・。さて自分は馬鉄と申します」
「あの馬鉄だって!!?」
・・・・なんでそんなに驚くのですかねえ?
「・・・あぁ、御使いさんですね。どうせ美少女だと思ってたんでしょ」
「いや、えと・・・まあ・・・うん・・・」
図星だったな。
「あれ?というかなんで分かるの?」とか聞いていたけどスルー。
「で、今日は何の御用ですか?」
「あー、えと、まあはい。本当は劉備軍の方々にお会いしたいというのがありまして。御使い様がどんな方か見てみたいというのもありましたね」
「それで、どうでしたか?」
「そうですね、劉備さんの目指す平和も志としては立派ですからね」
あくまで”志としては”ね。
「いやいはや、信用に値します」
「それはよかったです」
「あと、御使いさんに一言申し上げておきたいのですが・・・」
「俺にですか?」
「ええ、御使いさんは男性から見てもイケメンと思えますからね。言っておきたいことがありまして」
「え?今、イケメンって・・・」
「あ、ちょっとこれは大事なことなんで、口調砕きますね」
ゲフンゲフン
「絶対に俺の嫁の馬超と馬岱と馬騰さんと龐徳は貴様のような優男に!
俺はハーレムを作る!みたいな奴に
ぜっっっっっっっっっっっっっったいにやらねえぁらなぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!」
『ええー!?』
ふう・・・周りの皆さんがあきれてますが、構いませんよ。
おお、翡玉の顔が真っ赤だ。可愛い~。
「御使い殿は気が多いことは知っている!だが、俺の嫁は絶対にやらん!」
「確かに主ならやりかねませんからなぁ」
「せ、星!」
「ご主人様、どういうことですか?」
「あ、愛紗!誤解だ!」
「あれー?ご主人様、どういうことかなー?」
「桃香!?なんで靖王伝家抜いてるの!?」
おお、さすが御使い殿。臣下にご主人様と呼ばせるとはとんだ趣味ですねえ・・・」
「俺の趣味じゃないからね!そこは勘違いしないで!?」
まあ、どうでもいいんだけど。
「どうでもいいの!?」
「さて、こちらで【伏龍鳳雛】の二人がいると聞いたのですが・・・」
「はわわ」
「あわわ」
はわわ?あわわ?
聞いたことがあるぞ?
「おお、いたのか」
「はわ!ずっと居ましたよ!?ご主人様の隣にいましたよ!?」
「・・・ごめん。背・・・ゲフンゲフン、気が付きませんでした」
「あわわ・・・相変わらずです馬鉄さん」
「雛里と朱里はこのお兄ちゃんにあったことあるのかー?」
「はい、前に洛陽の本屋さんに雛里ちゃんと行った時に・・・」
「あの時に本とってもらうの手伝ってもらったんだよね・・・あわわ」
「そうだね・・・」
「そうそう、あの時の二人が取ろうとしてた本。なんだっけな・・・やお「はわわ!」「あわわ!」」
「そ、その後に【西涼賢人】として名高い馬鉄ということを知って」
「天下を論じたり、兵法などを語り合ったりしました・・・」
「へー、馬鉄さんってすごいんだね」
「あれ?馬鉄さんちょっといいですか?」
「なんですか?」
「馬超の弟さんなんですか?それに武よりも智って・・・」
「あ、違うんです。自分は養子みたいなものです。馬休はいませんしね。あと武はダメダメだったんで軍師を目指しました」
「あれ?なんでそれ知ってるの?」とか言ってるけどスルー。
「あ、そういえば馬鉄さん先鋒だって聞いたのですが、どうするのですか?」
「どうするって?」
「あわわ、馬鉄さんも分かってるはずです。騎兵は攻城戦に向いていません。なので騎兵一万五千しかいない状況では勝機はあるのですか?」
「あぁ、大丈夫。もう手柄は取れるように手は打った。あ、そうだ劉備軍にも手柄を取れるようにしましょうか?」
「え?そんなことできるんですか?」
「ええ、敵将華雄さんを差し上げますよ。この軍の武将なら討ち取ることも造作はないはず」
「ああ、我らの武は華雄ごときには負けない」
「では、手を結びましょう」
「はわわ。こちらとしても嬉しいのですけど、大丈夫なのですか?」
「何が?」
「あくまでも馬鉄さんは馬超さんの配下なんです。軍師といえど勝手にそんなことをしてはいけないと思いますが・・・」
「大丈夫です。すでに伝えておきましたから」
「最初から同盟を組むつもりだったんですか?」
「まあ、表向きは」
「ほう、では裏は?」
「御使い殿に天の衣装を教えていただきたくて」
『え?』
だってゴスロリとかメイド服とか知ってるはずだもん!
着せたい!西涼娘に着せたい!
「ま、まあ俺は構いませんけど・・・」
「それじゃあ諸葛亮と龐統と話し合ってからお会いしましょう」
「はい、待ってます」
その後、無事話し合いは進んで、馬超軍と劉備軍、あとなぜか公孫瓉軍が共同戦線を組むことに。
さてさて、お楽しみの天の衣装だ・・・・。
一刻ほど語り合いました。
「一刀!」
「玉!」
「「俺達は同士だ!!」
友情が生まれました。
翡玉:
皆様、翡玉でございます。
今回はやけに玉様が注目している勢力の劉備軍を拝見しました。
…少々玉様の理解に困ります。
それに天の御遣いと名乗る男に視線に嫌悪感を感じます。…正直、玉様と似ている感じですが玉様の方がマシです。
さて、次は先鋒を務めることになりました姫こと馬超軍と劉備軍、公孫……将軍が関に攻撃します。
玉様は既に手を打ってあるとおっしゃいますが、どういうことでしょうか。…何か嫌な予感がします。
次回もまた、よろしくお願いします。