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.完璧すぎる秘書、リリア

「今日の予定は全て、私が完璧に管理し、殿下方との接触を最小限に抑えます!」

翌朝、リリアはカタリナ様の登校を待ち伏せし、満面の笑顔でスケジュール帳を差し出した。それは、前世のシステム手帳を思い出しながら徹夜で作成した、

完璧な「カタリナ様専用・フラグ回避&効率化スケジュール」だった。

カタリナ様は胡散臭そうにそれを受け取った。

「雑用と言ったはずだ。貴様のような浮かれた娘に、私の公務がこなせるとは思えないが」

「お任せください!」

その日のカタリナ様のスケジュールは、地味で面倒な仕事ばかりだった。

1.「王立図書館で、先代国王の詠唱文の古文書を探し出す」

・ カタリナ様が最も苦手とする、埃まみれの公務。ここで体調を崩し、王子の不興を買うのが原作ルートだった。

・リリアは「カタリナ様のお肌に埃は厳禁!」と、事前に図書館司書と交渉し、古文書のデジタル画像化を極秘で手配。カタリナ様は涼しい部屋でタブレット端末のような魔導具で確認するだけで済んだ。

2.「学院内の老化した植木の植え替えに必要な許可書をすべて集める」

・面倒な部署間のやり取りが必要で、ゲーム内ではカタリナ様を疲弊させるだけのタスク。

・ リリアは、前世の**「プロジェクト管理」知識を駆使。「この書類はあの部署、あの署名は財務課」と的確に判断し、午前中だけで全ての手続きを完了。ついでに、植え替え後の庭園デザイン案**(現代風のお洒落なもの)まで提出した。

3.「生徒会主催のケーキバイキングの手伝い」

・カタリナ様がヒロインに恥をかかされるはずのイベント。

・ リリアは「カタリナ様をこんな雑なイベントに出すのは汚点です!」と、カタリナ様が最も好む高級店のスイーツをこっそり調達。カタリナ様は「味見」という名目で、人知れずスイーツを堪能することに成功した。

夕方、カタリナ様は静かな執務室で、椅子に深々と座り込んでいた。目の前には、完璧に整頓された書類と、リリアからの日報。

「.....あり得ない」

カタリナ様は、今日一日の自分の負担が、普段の三分の一以下であったことに気づいた。雑用どころか、リリアは彼女の秘書としてあまりに有能すぎた。

「リリア・ヴェルジェ.....貴様は一体何者だ」

彼女の青い瞳は、もはや警戒の色だけでなく、困惑と、ほんの少しの感謝を含み始めていた。

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