序章
久しぶりの投稿になってしまいました…!
第三章いよいよ始動です!
絆を深めていく和花と蒼弥に新たな問題が…?!
どうぞお楽しみください!
感想、評価など頂けたら励みになります。
どうぞよろしくお願いいたします!
「藤崎和花さん――私はあなたを迎えに参りました」
目の前の男性は優雅に微笑んでいる。
男性にしては少し長めな紺色の髪を後ろで一つ括りにし、黒色のスーツを着こなしている。
和花を見下ろす紫色の目は、まるで紫水晶のようで、一度目が合えば何故か引きつけられ、離すことができなかった。
「私、この人と……」
背の高いその人はどこか見覚えがあった。
「私はあなたに会えることを、ずっと、ずっと望んでいました」
細められた目は優しそうだが、その目の奥は凍えそうな程に冷たく、和花は思わず身震いした。
男性は恐怖に支配され、動けないでいる和花に向かって右手を伸ばし、そっと彼女の手を取った。
抵抗しようにも身体が鉛のように重く、動けない。
「さあ、参りましょう、和花さん。――私にはあなたの力が必要なのです」
気づけばそこは、暗く狭い閉ざされた世界。
触れられる手は暖かく、向けられる目には笑みが浮かべられているはずなのに、それはどこか偽りで、凍てつくように冷たく感じた。
「ーーずっと私の隣にいて欲しい」
「ーーあなたがそばにいて私はとても幸せだ」
「……私なら、あなたのこの手の問題を解決してあげられますよ」
あの人に言われた時は心が舞い上がるほど嬉しくて、温かくて、幸せな気持ちになったのに、言われる人が違うだけでこんなにも変わるもなのかと、和花の頭はどこか冷静だった。
彩りのない日々。
どこを見ても白黒にしか見えず、寂しさや恐怖が大波のように流れてくる。
――助けて、蒼弥さん。
やはり私には、あなたの優しさが必要不可欠なのです。




