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突然巻き込まれるA級冒険者

ようやく本編になります

穏やかな日差しが降りそそぐ水の国アークエルは豊かな森と穏やかな海に囲まれた光と水のあふれる国である。この国の首都マーリンは海からの恵みと貿易による豊かな都市で世界五大都市の1つとされている。

 そんな中で世界全土にある冒険者ギルドもまた都市の大きさに見合った規格で存在している。海岸に沿って巨大なギルドが建てられ海に張り出た広いテラスからギルドへの入口が続く。


 日が真上に昇ったときフードを被った細身の男がギルドの扉をくぐった。

午前中に依頼や討伐を終えた冒険者が昼食をギルド内でとるためそこそこ賑わっている。

フードの男も討伐の完了をギルドへ報告に来ていた。


「討伐依頼を完了した」


受付けの担当はフードの男に声をかけられるとニコリと笑い対応した。


「はい、依頼完了お疲れ様です。リオさん。一応、本人確認と討伐確認のためギルドカードを魔道具においてもらってよろしいでしょうか?」


「ああ、あと核のほうはどうしたらいい?」


「はい、核を見せていただいてよろしいですか?はい、確認致しました。こちらはギルドで回収させていただきます。あ、ギルドカードの確認も取れました。A級冒険者リオさんですね。そういえばギルド長が、」


「リオ、ちょっといいか?」

大柄なクマというのがぴったりな厳つい男がリオに声をかけた。リオはクマ男の接近に気づいていたが面倒を被りそうなので気づかないふりをしていた。しかし声をかけられてしまってはどうしようもない。

「ギルド長直々はちょっと遠慮したいな」

「そう言ってくれるな」


リオは、おとなしくギルド長の後について多目的室へと入っていく。大きな窓から青い海がよく見える部屋は南国風の家具で統一され対面している人間がいなければしばらくくつろいでいたいところだ。

 対面している人間は3人。一人はリオを連れてきたギルド長バルバド、あとの二人は全国規模のタラリア商会のギルド資材担当リュランとギルドと同じく世界各地にある教会の重役ラン司教。護衛は含めない。


「リオ、疲れてるところ悪いがお前に指名が入った。緊急のものだ。ランクはS、ワイバーンだ」


「ワイバーンなら俺以外もいるのでは。ちょうどギルドのカウンターにS級の”風の旅団”がいただろう」


「いやちょっと厄介なことにな…」


「バルバド殿、リオ殿その点についてはこちらから」


先ほど紹介された教会の重役ラン司教から声が上がった。優しく微笑みながら


「そう、構えないで聞いてください。今回依頼をさせていただきたいのはワイバーンの亜種です。今朝方、天帝から星の導きについて知らせがありました。簡単に言うと世界各地に通常の魔獣とは異なる亜種が現れ、その身より穢れを発し大地とその地に生きる生き物を蝕むから教会は浄化をしっかりしろよと。ああ、穢れというのは毒のようなものです。土に穢れが移ると植物は枯れます。生き物ならしびれに始まり患部から徐々に腐っていき、最終的に死にます。あ、一応言っておきますがヒールを使用して患部を元に戻しても穢れを浄化しておかないとまた腐っていきますからね。」


この場にいる全員が思った。「…確信犯…聞かなきゃよかった」と。


リオは眉間にしわが寄っていた。「”天帝、星の導き、穢れ”聞いたからには断れないワード。確実に巻き込めて貴族への根回しがいらない、Sランクの魔獣が倒せる、最悪切り捨てができる人間…」


「ちょっと待ってくれ、ギルドはワイバーンの亜種討伐しか聞いていない。今後これ以上の背景がある場合は俺を含めた全五大都市ギルド長の承認が必要だ」


元S級冒険者バルバドが威圧しながらラン司教を睨みつけた


「いえいえ、ご心配なく考えられていることはありませよ。今頃ギルド総本部に連絡がいっているはずです。この場で縛り付けることになったのは緊急事態が発生したためです。」


威圧されているはずのラン司教はのほほんと微笑みながら後半は心苦しいという微笑で言い切った。


「ラン司教、今回のお話は今後も間違いなくかかわってきます。ギルド総本部に依頼したとしても、今おっしゃられた内容をギルドが冒険者に話すとも思えない。」


これまで黙っていたリュランは組んだ手を見ながら言った。おや?とラン司教は興味深そうにリュランを見やった。


「あなたがこういったことに口を挟まれるのは珍しいですね。なにかおありで?」


「いえ、単純に考えていただきたい。彼はA級ですが、Sランクの討伐を行っている。通常Sランクの依頼は複数のA級、S級冒険者で達成することが常識です。ちなみにあなた方の現聖騎士団長は通常のS級ほどの実力です。だが彼はソロでSランク依頼を達成している。これが何を示すかお判りでしょう。」


ラン司教はフードを深くかぶったリオを観察した。


「なるほど、では神殿契約をしましょう。双方にこれらの情報を漏らさないこと、お互いを害さないことでいかがでしょう?」


ラン司教は人好きのする笑顔でリオに聞いてきた。


「…第三者へ情報提供により利益を得てはならないこと、互いの自由を侵害しないことこれを守った状態で依頼を受けるか検討する。依頼を受ける際はギルドの規則に倣うこと。こちらがだす条件だ」

ラン司教はフムと考えるしぐさをするとにやりと笑い、コクリとうなずいた。


契約後ラン司教は緊急事態について説明を始めた。


「今回依頼したワイバーンの亜種討伐について詳細を説明させていただきます。先ほど通常の魔獣とは異なる亜種が穢れを放つとお話ししました。今回のワイバーンはその一匹と考えられます。通常ワイバーンは風属性を使用し飛翔・かまいたち・ブレス・ヒールを使用します。亜種は風属性の魔力ではなく穢れでこの技を放ってきます。本来であれば聖騎士団で対応するべきですが主戦力は今朝テレポートで移動し隣国フレールで亜種と対峙しております。」


「…ラン司教の魔力が減っているのはそちらの加護に使用しているから?」


リオからの質問にラン司教はなにも読み取れない微笑で返した。


「はめるような形で申し訳ないと思いますが、どうかご助力をお願いします」


リオはコクリとうなずいた。


今から一刻後ワイバーン亜種の討伐を行うことになった。


リオはポーションとワイバーン討伐に必要なものを準備していく。その中で聖水を大量に必要としたためラン神官に確認したところ快くいただくことができた。光のくず魔石と水のくず魔石もギルドを経由して準備してもらった。これらを空間魔法の収納にしまい込んでいく。最後に昼食を取ろうとギルドの食堂へ向かった。

 頼んだメニューはコンソメの野菜スープと骨付き焼き肉、卵サンドをハイペースで食べていく。すると真横でコンコンとジョッキで机をたたく音がした。A級ソロの剣士アールがいた。


「おつかれ。大丈夫だったか?」

「アル、おつかれ。大丈夫」

「そうか」

「ん」


アールも依頼が終わりギルドへ報告に来ていたようだ。おそらくダンジョンをまた一つ攻略していたのだろう。たまにいるのだ、ソロもしくは2,3人の小規模チームで、ダンジョンを聖地巡礼のように攻略する猛者が。アールが手に持つトレイには山盛りのステーキ肉、山盛りのサラダ、キノコたっぷりのスープ、丸パンが3つのっていた。ジョッキの中身は水だ。リオの隣の席に着くと黙々と食べ始めた。半ばまで食べ進めたとき、リオはアールに声をかけた。


「ダンジョンに魔物の亜種とか出なかった?」

「…いたな。今日潜ったダンジョンのボスが本来は雷属性のはずだったんだが、落雷や放電の技が黒くくすんだものになっていて通常のと異なってた。倒した時の核も灰色の霧を閉じ込めたような魔石だったな。」

「しびれとかない?」

「ないな。ただ気持ち悪かったから”聖の小刀”で部屋ごと祓った。」

「聖の小刀?初級ダンジョンやダンジョン低層階でよくドロップする小刀?薬草採取で使っても5束目で切れなくなるあの?」

「聖の小刀は物を切るためのものではなく祭事で使用するものだ。実際刃の部分はつぶされている。ただ決まった所作を行うことで小刀から太刀に代わる。そこそこ剣が扱える冒険者なら”聖の小刀”はお守り代わりに持っている。下手な護符や解呪薬より効果があるからな」


トンッと山盛りの肉厚なステーキがアールの横に置かれた。リュランが緩く微笑みながら

「なあ、その所作教えてもらえないか」


話が固い。書きずらい。早く吹き出し君出したい。

とりあえず名前だを出したい人を結構出せた。

2週間に1回のペースが目標だけどムズイかな

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