表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
2/6

1.入寮

とうとうこの日が来てしまった。

私、菊池綾愛(きくちあやめ)は1人ため息をついた。

それもそのはず、始まりは約1か月前のことだった。


私は中学3年生で高校は地元の高校に進学する事を決めていた。進学校を目指す気はなかったしなにより親友と同じ高校だった。

制服もサイズを測り注文をし、親友と高校入ったら部活はどうしようか、食堂は絶対行ってみたいよね等と話し、高校生活に期待を膨らませていた。そんな時だった。離れて暮らしているお母さんから手紙が来たのは。

内容は一方的に入る高校を決めたというものだった。色々聞きたい事もあったし反抗したい気持ちもあったがお母さんは普段から一定の場所に留まっている事がない。お母さんの家に手紙を送ったとしてそれをいつお母さんが読むかなんて分かったものじゃないのだ。携帯を使わないのはお母さんの家がある場所が電波が届かないところらしくなんだかんだ言い訳つけられて連絡先を知らないからだ。まぁこのご時世携帯の電波が届かないところなんてそうそうないだろうからただの言い訳なんだと思う。

しかもお母さんの知り合いが迎えに来るとの事で嫌だって言う時間もなさそうだ。流石に赤の他人を困らせるわけにはいかない。入学する事は決定してるらしい。

試験は?とか言い出したらキリがないが…。


親友に高校が変わってしまった事を伝えたら数日後には親友も同じ高校に進学する事が決まっていた。

3月に唐突に2人も入学制を受け入れるなんて学校的に大丈夫だろうか…。

もしかして定員割れしてる学校なのかな、というか状況だけ考えればそうなのだろう。

せっかく受験したのに定員割れしてる学校に入らなければならないなんて…。

親友に対しても申し訳なさしか感じない。そう思っているのを察したのか


「綾愛が気にする事じゃないよ、私が綾愛と同じ学校に行きたくて自分で決めた事だもの。だから綾愛が自分のせいでとか思う必要はないんだよ。」


こう言ってくれて。

親友が優しすぎて泣くかと思った。というか気づいたら大泣きして抱きついていた。


届いた制服は白いブラウスにチェック柄のリボン、暗めの茶色のブレザーと清楚系だった。これにカーディガンを合わせたりセーターを合わせたり等は好きにして良いらしい。ちなみに女子でもズボンの選択は出来るみたいだ。私は絶対スカート派だけど。リボンとネクタイも選べるらしい。

特に衣替えの時期等があるわけでもなく、制服に関しての規定はあまりないみたいなのでブレザーは一旦閉まって置くことにする。家にあったクリーム色のカーディガンを合わせてみる。

うん、無難で良い感じ。

親友に写真を送ると良いじゃんとスタンプと共に親友が着た制服の写真も送られてきた。基本色は白で所々にピンク色のアクセントのあるカーディガンを合わせていた。うーん、やっぱりこういうのって個性が出るんだなぁ。


そして冒頭に戻る。


言われてた通り迎えが来ました、えぇ。

待ち合わせ場所は空港でした。なんかその時点で嫌な予感はしてたんだよ、うん。

まさかプライベートジェットで行くとか言われると思わないじゃん!?なにそれ、なんでこんな人に迎え頼んだのお母さん!!

金銭感覚が同じ親友が一緒に居なかったら私は卒倒してた気がする…。

居ても親友の腕にしがみついて何あれ怖いってうろたえてたんですけど。


そのまま気づいたら着いていて軽く全寮制である事を説明され学校の関係者に引き渡された。


そろそろやっと話が動き始めます

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ