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眼前の壁

 赤橙色の土(レッド・クレー)を抉りとらんばかりの強烈な一撃が、幾度となくジオに襲い掛かる。


(ここは凌ぐ、なんとしても!)

 通常、クレーコートはハードコートや芝生の(グラス)コートに比べ、球速が落ちる。コート表面が柔らかく、衝撃が吸収されてしまうからだ。この特性により、クレーコートでの試合はラリー戦になりやすく、試合時間が長引くことが他のサーフェスより多い。クレーコートではサービスエースやウィナーの数が減り、選手は自身のスタミナとディフェンス力、そしてポイントを奪うための展開力が問われることになる。


(守るだけでは凌げない。しかし半端に攻めれば付け込まれる)

 ライジング気味にフラット系のショットを叩きこんでくる徹磨に対し、回転をかけボールの軌道を上げ、ジオは可能な限り時間的余裕を作り反撃の気を窺う。並みの相手であれば攻め疲れを期待できることもあるが、相手が徹磨では甘い考えだと言わざるを得ない。徹磨はまるで「お前が死ぬまで殴るのをやめない」とでもいいげに、苛烈な攻撃を容赦なく浴びせてくる。受け身でいればいるほど、状況は悪くなる一方だ。


(! よしっ)

 敵陣に着弾したボールの跳ね方に、ジオの瞳が異常を捉えた。


 予測不能な跳ね方(イレギュラーバウンド)


 クレーコートのもう一つの特性。芝生の(グラス)コートに匹敵するか、それ以上にイレギュラーバウンドの発生率が高い。ボールのバウンドに加え、選手自身が踏みしめることで土が削れ、小さな凹凸が無数にできている。着弾の場所によってはボールが土の山や小さな角に衝突し、バウンド後の軌道を不規則に変えてしまう。ライジングで速いテンポの攻撃を続けていた徹磨にとって、この変化は不運に他ならない。一方、高確率で相手の打ち損ないが期待できるジオにとって、これは見逃せないチャンスといえた。


(イレギュラーの軌道は相手の身体(ボディ)寄り。スイングを修正する為に詰まった当たりで振ってくるか、またはロブを上げて時間を作る。いずれにせよ、イニシアチブを取るならここ――!)


 そう判断するや否や、ジオは後ろに下げていた守備位置を前方へと上げる。徹磨が守備を優先し、手を緩めるなら良し。プレッシャーを感じて、返球が甘くなるなら尚良し。或いは、そのまま打ち損なってミスしてくれるなら更に良しの三段構え。この相手から勝利を捥ぎ取るには、僅かな隙も見逃してはならない。そう強く感じていた。


 一方、徹磨の方はジオに対し、全く正反対のことを感じていた。


(コイツには、僅かな隙も見せられねぇ)

 ボールが赤土を散らしながら予想外の跳ね方をしたとき、徹磨の集中力は瞬間的に深まった。今、自分が戦っているのはクレーコートなのだ。イレギュラーが多く発生することなど、最初から承知の上。イメージした通りにボールが跳ねなかったからといって、その度にいちいちストレスなど感じていられない。


(だから、この程度で隙だと思われんのは、心外なんだよ)

 軌道が変わり、身体に向かってボールが跳ねる。積極的に攻撃を続けようとしていた徹磨にとって、ボールの方から近づかれるのは距離感が狂って厄介極まりない。そういう意味では、ジオがこれを好機とみるのは間違っていない。だが、


「オォォラァッ!」

 変化したボールに合わせ、徹磨は上半身だけを躱すように仰け反らせる。不格好な姿勢になるうえ、インパクトも僅かにズレてクリーンヒットとは呼べない。しかしそれでも、ラケットをトップスピードでスイングさせるためのスペースを無理やり確保する。捉えたボールを強引に力で圧し潰し、半ば捻じ込むようにしながら、咆哮と共に振り抜いてみせたのだ。


 反り躱して放(スウェーイング)つ一打(・ショット)


 一閃が、コートを駆ける。

 上半身を仰け反らせたままスイングした徹磨は、反動でそのまま尻もちをついた。


「Game、Kurogane 1st set 6-4 Kurogane」

 アナウンスが掻き消えるほどの歓声が、コートに響く。

 どうだ、と言わんばかりに拳を握りしめ突き上げる徹磨。

 だから? と柳に風のような無表情を浮かべるジオ。

 ネットを挟んで、両者の視線がぶつかり交わる。


 ATP250 バレンシアオープン2回戦。

 黒鉄徹磨とジオ・ヴラン・ルーノの試合は、この後さらに激しさを増した。


           ★


「Game、Set and match. Won by Luno. 4-6、6-4、7-6」

 終了を告げる主審のアナウンスが流れても、両者は激しい戦意を漲らせたまま、しばしの間お互いを睨み続けていた。やがて、敗北を喫した徹磨の方が視線を切ると、それを合図にネットの前へ近寄って健闘を称え合った。


「ったくこの野郎、若ぇクセに、あの手この手使いやがって」

「もう品切れでした。危うく、食い尽くされるところだった」

 多少の不利は物ともせず攻め続ける徹磨に対し、ジオは自身の考え得る全ての戦略を尽くして応戦した。押されれば引き、時に押し返し、誘っては躱して引っ掛ける。勝敗を決した要因があるとすれば、それはやはり球足の遅いレッドクレーというサーフェスにあるだろう。徹磨が最も得意とする一撃必殺は、環境要因によって封じられていたに等しい。ジオが戦略を駆使できたのも、徹磨のショットがギリギリ御し得る威力に収まってくれていたからに他ならない。実力やパフォーマンスで比較するなら、経験も体格も上回る徹磨に軍配が上がる。しかしそれでも、ありとあらゆる要因を自分の味方につけ、手を尽くして勝利を得たのは、ジオの方だった。


「オマエみたいなのがいりゃ、イタリア復活も近ぇかもな」

「あなたにそう言われると、励みになります。ありがとう」

「今度またやろうぜ。次はしばき倒してやっからよ」

「折角ですが、暫くは遠慮します。あなた用に戦略を練る必要がある」


 皮肉めいたやり取りを交わしながら、二人はコートを後にした。



 更衣室で着替えを終えたジオが携帯端末を見ると、メッセージが一件入っていた。送ってきたのは、仲間の一人であるリーチ。内容は、ジオと同じ時間帯に別のコートで一回戦を戦っていたロシュー・フルテットの試合結果だった。予選を見事に勝ち上がって本戦進出を果たしたロシューだったが、最初の相手が第1シードの強敵で、奮戦も空しく敗れたらしい。無類の勝負強さを誇るロシューだが、さすがに相手が悪かったようだ。


(しかし、いずれは勝てるようになってもらわないと困る)

 今のイタリアテニスが世界的な信頼を取り戻すには、誰か一人の選手が突出した実績を残すだけでは足らない。それこそ、かつてフランス四銃士と呼ばれ、世界に名を馳せた選手たちのような存在にならなければ。観る者を魅了するプレーと、多くの人達から認められるだけの実績を残せる選手が、今のイタリアには一人でも多く必要だ。


(急がなければならないとしても、焦る必要は無い)

 対戦相手の黒鉄徹磨のお陰でもあってか、今日の試合ではほぼジオに対する野次は無かった。それどころか、僅かではあったが、徹磨の苛烈な攻撃を凌ぐジオに対し、声援や拍手が向けられた。これは、以前では考えられないことだ。まだ実を結んだと言うには程遠いが、少しずつ潮目は変わりつつある。大規模な八百長事件によって失墜した、イタリアテニスの信用回復。そしてもう一度、イタリアテニスの隆盛を築く。この目標に向け、イタリアのメンバーは今も苦しい戦いを強いられている。今回のバレンシアオープンでジオが活躍できれば、きっとまた少し前進できるはずだ。そう信じ、ジオは次の試合に向けて気を引き締め直そうと、目を閉じて深く息を吐き出す。同時に、手に持っていた携帯端末が着信を知らせた。


(通知不可?)

 画面に表示された不可解な文字。

 眉をひそめながら、ジオは通話に出る。


「……」

 応答するよりも早く、スピーカーから音声が聞こえてきた。というより、ジオが通話に出る前から、相手はずっと喋っていた、そんな雰囲気が察せられる。少し遠く感じる、妙にくぐもった音が、一方的に流れてきた。


「――いたというだけで、関わっていたわけではないのは分かっ」

 何と言っているかは分かるが、意図の不明瞭な言葉。

 だが言葉の意味よりもまず、声の主が誰なのか、ジオにはすぐ分かった。


(間違いない、僕の声だ)


「――報を掴ませないことに長けているからだ。不明な点が実に多い」


(そうか、これは!)


「をする機会を得たわけだから、何かしら掴めるだろう。それより若槻、」


(会話だ。あの時の! ラウンジでの、若槻との会話。これはその録音!)

 ジオが気付くと同時に、電話は一方的に切られた。自分が以前誰かとしていた会話の様子が、知らぬ間に録音され、それを電話で流される。その状況に不気味さを覚えつつも、しかしジオはそれ以上に、警戒心がかつてないほど高まるのを感じた。この事実は即ち、あの時あの場に、何者かが居合わせていたことに他ならない。それも、すぐ傍に。


(そうだ、若槻の座っていた席の隣に女がいた。スーツ姿の。顔は……)

 目をつぶり、ジオは必死に自分の記憶を手繰り寄せようとする。見ているハズだ。自分に驚いた若槻がグラスの水をこぼし、ジオはテーブルから落ちたグラスを足で止めた。我ながらナイスキャッチだと思いながら、場を和ませるように女へ向けて笑みを向けた記憶がある。そのときに、自分は女の顔を見ているはずなのだ。思い出せ。暗示をかけるように自分へ言い聞かせていると、再び電話が鳴る。ハッとして、ジオは画面も見ずに通話に出る。


「オレだ。試合、終わってるよな? 金俣のことで報告だ」

「……リッゾか」

 同じ相手からだと思ったジオは、肩透かしを食らったかのような気分になる。

 てっきり、先ほどの続きが聞けるかと思ったからだ。


「ぶっちゃけ、進展はない。ヤツは普通のスポーツ選手とは思えないぐらい、ガードが固い。ただそのせいもあるが、それ以前に、ヤツは臭うというだけで、具体的に何をやっている、または企んでいるのかハッキリしたことは分かっていない。さすがにここまで尻尾を見せないとなると、こちらの思い過ごしの可能性も出てくるぞ。マイアミでヤツがロシアンマフィアと絡んでいた可能性があるというのも、南米ツアーの際に聞いた、八百長で失格になったロシア人選手の愚痴が根拠だしな。不審な点は多々あるし、オレの勘もヤツは限りなく黒に近いと思うが、今の段階でヤツをしつこくマークしても、意味は薄そうだ」

 成果が出ないことに、若干の苛立ちと飽きがきているのか、リッゾがそんなことを言う。確かに、ジオたちが金俣をマークしているのは、正直言ってかなり根拠は乏しい。具体的な根拠があるとすれば、金俣が日本で一番巨大な暴力団組織の血縁者である、ということ。表沙汰にはなっていないが、これだけがジオたちの掴んでいる確かな情報だ。


「唯一あった収穫は、珍しく外部の人間と接触していたことぐらいだ。しかしそれも、どうやらWADA(ワーダ)が実施した抜き打ちのドーピング検査のようだ。女の検査官が一人、ヤツの部屋に入っていったぜ」

「女だって?」

「数分程度で出て行ったがな。ヤツがひどい早漏でも無い限り、お楽しみって線も薄い。それよりも、同じ張るならやはり、リアル・ブルームの関係者に注力した方が良いんじゃないか?」

「待ってくれ。その女というのは? どんな人ですか?」

「金俣と同じ日系人だな。中国人(チネーゼ)なのか日本人(ジャポーネ)なのかは知らん」

「写真は」

「あるさ。ただ、美人ではないぞ」

「すぐに送ってくれ」

「なんだ、引っ掛かるのか? まぁいい。なら一旦切るぞ」


 通話を切り、リッゾからの画像を待つ。

 その間、なぜかジオの脳裏で、確信めいたものが去来する。

 通知が来ると同時に端末を操作すると、すぐに女の横顔が表示される。

 ジオの頭のなかで記憶のピントが合い、ぼやけていた女の顔が明確になった。


「コイツだ」

 ジオの記憶と一致する。あの時、若槻の隣にいたのはこの女だ。

 表示された画像の下に、リッゾから新たなメッセージが追加される。


 WADA上級職員、主任検査官:サナエ・キリュウ


「サナエ・キリュウ」

 女の名前をつぶやく。すると、ジオの頭のなかで、別の記憶が繋がる。


「まさか」


 最悪の事態が頭を駆け巡り、ジオの全身が総毛立った。


           ★


 冷たいシャワーを全身に浴びながら、聖は身体の火照りが冷めるのを待つ。


(今日もなんとか勝てた……。けど、またフルセット。しんどすぎる)

 二回戦をまたもギリギリのところで勝ち抜いた聖は、ハードコートと異なり試合の長引きやすいレッドクレーの過酷さを身に染みて実感した。球足が遅くなり、イレギュラーは多くなり、打てども打てどもボールが返ってくる。もちろん条件は相手も同じだが、ついこの間までハードコートでの大会に出ていた聖にとっては、しんどいことこの上なかった。


<フツーは調整期間を設けるからなァ。欲かいたオメェがワリィ>

 サーフェスの違いは、陸上競技で例えるならば、1000m走から20㎞のハーフマラソンに変わるぐらいの変化だ。単純に走るだけならすぐに対応できるが、そのうえで相手と競って好タイムを出さなければならないとなると話しが変わる。アドがいうように、ある程度の調整期間を設けなければ難易度は跳ね上がる。


(これでもガネさんたちと調整したんだけど、足りてないのかなぁ)

<レッドクレーにゃ魔物が棲むンだぜ。黒ゴリラもやられたし>

(あれはジオが凄かった。そうだ、ジオと金俣さんの試合、どうなったかな)

 自分と試合時間が被っていたことを思い出し、聖はシャワーを出る。バスタオルで水滴を拭いながらロッカーから携帯端末を取り出す。大会運営の公式サイトに繋げるが、試合結果はまだ反映されていないようだった。


(まだやってる? 様子を観に行くか)

 全身を疲労感が包んでいたが、結果の気になる聖はすぐに着替え会場に向かった。



(うわっ、タイミング悪いなこれ)

 会場近くに聖が到着すると、どうやら丁度試合が終わったところだったらしい。大勢の観客たちが、スタジアムから外へ向かって歩き出している。人混みに慣れていない聖は、ついうっかり紛れてしまい、どこに行けるでもなく右往左往してしまう。


(更新されてるかな? でも確認しようにも、ここじゃあ)

 どうにか人垣をかき分け、聖は自販機脇のスペースに避難する。携帯端末でもう一度サイトを開いてみると、通信環境が悪いせいかエラーが表示されてしまう。あぁもう、と少し苛つきながら、落ち着ける為にホテルへ戻ろうかと視線を上げると、見知った顔が目に入った。


(あれは、イタリアのフルテットだ)

 金髪をオールバックに撫でつけた強面の男、ロシュー・フルテット。順当に勝ち進んでいれば、今日の聖の対戦相手は彼になるはずだった。親しい真柄ではないとはいえ、マイアミでは団体戦でチームとして戦っている。きっと自分の顔も分かるだろうと思い、聖は思い切って声をかけてみることにした。


「あの、どうも。僕のこと、わかります?」

 いきなり話しかけてきた聖に対し、ロシューはギロリと青い目を向ける。

 そして相手が聖だと分かると、その凶悪な顔をさらに歪め、低い声で言った。


「チッ、疫病神め」

「は……え?」

 ロシューの唐突な悪態に固まる聖。


「オマエは直接関係ないんだろうが、それでもオレからすれば、お前等(・・・)は同じ日本人だ。恵まれた環境で何不自由なく、自分の夢に向かって邁進できるお坊ちゃまども。かと思えば、その優位性を保ちたいが為に、平気で他の人間を食い物にしようとしやがる。だがそれも、いつか必ず終わりが来る。勝者側にいるからって、あまり調子に乗ってると、そのうち痛い目に遭うぞ。精々その時まで、テメェの環境に甘えとけ」


 そう吐き捨て、ロシューは背を向けて去っていく。


「は? え? なに? 怒られた?」

<オメェの幸せそうなツラがムカついたンじゃね?>

 困惑していると、片手に持った携帯が振動する。新着ニュースの通知だった。

 反射的に画面を見ると、聖の知りたかったことが書かれていた。


【日本男子テニスニュース】

 金俣剛毅、バレンシアオープンベスト4進出

 イタリアの新星を下し、黒鉄の敵討ちに成功

 若槻は次戦で今大会の第1シードと対戦予定


(ジオ、金俣さんに敗けたのか!)

 聖は思わず、入るのを諦めた会場の方を見やる。金俣が弱いとは思っていないが、あの自信に満ちた振舞いのジオが負ける姿は、聖には想像できなかった。一体、どういう試合内容だったのか。


(これで、顔見知りは金俣さんだけか)

 モザンビークやアゼルバイジャンと違い、バレンシアオープンには同郷の選手や以前チームとして戦ったことのある選手が複数参加していた。結局、誰とも対戦することなく進んでしまったが、知り合いと参加することそれ自体に、聖はどこか頼もしさのようなものを感じていた。できれば、ジオや徹磨と優勝をかけて競い合ってみたかったというのが正直なところだ。


(僕がもし仮に次を勝てたら、準決勝は金俣さんか)

 聖は金俣の顔を思い浮かべ、複雑な気分になる。プロ選手としては先輩で、マイアミでは一応名目上の監督だった金俣。深い関わり合いが無いのは、金俣自身がジュニアのメンバーとの人間関係を積極的には構築してこようとしないからというのが大きい。もっとも、金俣が自ら関わろうとする相手など、聖は見たこともないのだが。


<っつーか、オメェはあの反社ヅラとやる前に、ひとつデカイ山を越えなきゃならねンだろ? そこは割と余裕なワケ?>

 アドに指摘され、聖は自分の次の対戦相手について思い出す。そうだ、最初にドロー表を見たとき、知り合いと戦えないことを残念に思うのと同時に、ラッキーとも、アンラッキーとも感じたことがひとつあったのだ。聖の次の対戦相手は、アルゼンチンの選手。名前はルヴェン・プエルタ。ATPランクは現在51位の、まごうことなき強敵。レッドクレーでの戦いを得意とするサウスポーという特徴と、彼自身が尊敬していると公言していることも手伝って、周囲は彼をこう呼んでいる。


 アルゼンチンのラファエル・ナダル、と。


                               続く

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