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077_訓練と言う名の戦争開始

今回は試合形式で全力訓練です。

3話に分けて連投します。

今日の3時、4時、5時と予約での投稿予定です。


初めて図を挿入してみました。

うまく行っているといいですが。

077_訓練と言う名の戦争開始


列人は以下の場所に円を書き、それぞれに立ち位置を指示する。

それぞれの円は列人、バクラの位置から10m程離れている。


挿絵(By みてみん)


「百香、すまないが木刀を出して欲しい。

『エボニー』と『リグナムバイタ』を10本ずつ。」


「ええ、出すわよ。こんなに何に使うの?」


「ああ、今回は『赤刀』じゃなくてこの木刀を使うつもりだけど、バクラの防御力とお前らの攻撃力を考えるとこの位ないと足りなさそうなんだ。」


「何の話をしているんだい。僕らにもわかる様に説明してくれ。」


列人は百香に大量の木刀を出すように指示するとその意図が分からず百香とジーニアスが質問する。

なお、『赤刀』というのは列人の炎の刀のことだが、その事をジーニアスとミランダは知らない。

これは2人を信頼していないというより、これから『学園』に戻るミランダに秘密を持たせない様にする為の処置である。

ミランダの性格を考えると友人に秘密を持つことにストレスを感じると判断した為である。

炎の刀については時期を見計らって2人に説明する予定だ。

列人は2人の質問を受け、皆に訓練内容を説明する。


「今回はチーム形式の勝負をしながらの訓練だ。

チーム分けは俺対残り全員。勝負内容は俺が被弾するかバクラが被弾するかだ。

ルールはまず指示した場所からそれぞれ出てはいけない。

俺とバクラは中央の円で組手をする。他の者は周りから俺を攻撃する。

俺が攻撃を避けたら当然流れ弾が行くのでそれはしっかり回避する。

空中への回避は可能だが円の中で着地する事。

被弾したらその人はリタイア。範囲攻撃もOKだがバクラに当てない様に注意しろ。

お前らの攻撃がバクラに当たってもお前らの負けだ。

一応乱戦にならない様に俺とバクラで円を分けているが、ちゃんとコントロールしないと自滅する事になる。

術でガードしたり、刀で弾いた場合は被弾した事にならない。

俺からはバクラしか攻撃できない。

勝った方は明日の訓練メニューを決められる。

あと俺を仕留めた奴は可能な範囲で一つ言う事を聞く。

説明は以上だが質問は?」


列人の説明を聞いて皆が色めき立つ。

どう考えても列人に圧倒的に不利な内容で、しかも仕留めれば言うことをひとつ聞くのである。

だが、百香だけは難しい顔をしている。

まず、ジーニアスが質問する。


「明日の練習メニューを決めると言うと休みにするのもありなのかな?」


「ありだな。ちなみに俺が勝った時は今日の3倍にする。」


この言葉を聞いてバクラ、ジーニアス、ミランダの3人から冷や汗が吹き出す。

今日の3倍とか本気で殺すつもりか。

気を取り直して亜美が質問する。


「可能な範囲についてだけど、貯金を全部寄越せとかフィオさんと結婚しろというのはあり?」


「貯金はOKだ。自分に出来る事だからな。フィオと結婚しろはフィオが関わるからダメだ。

他人を巻き込まない範囲で頼む。だから殺人の依頼とかもなし。あと自殺もしない。」


「誰がそんなお願いするか。思考が殺伐としすぎだ!」


「まあ、分かっちゃいるけど一応言っとかないとな。」


列人のあんまりな返しにバクラは声を荒らげながら抗議、列人はそれを何でもないかのように切り返す。

続けてミランダが願いについて質問する。


「じゃあ、自分の下僕になれとか、一生言う事聞けとかは?」


「下僕になれはOK、ただし下僕だからって理由で言う事は聞かない。

つまり名目だけの言う事を聞かない下僕が出来上がるわけだ。

当然一生言う事を聞けはNG、願いを増やす系は無しで。」


列人が質問に答えた後、百香が神妙な面持ちで口を開く。


「列人、被弾の定義だけど、あなたが弾いた流れ弾に当たっても被弾なのよね?」


「・・・・そうだ。百香はこの訓練をやった事があるから、ルールの質問は無しで頼む。」


このやり取りの後、双方小さく舌打ちをする。

他の者はこの意味が分からず首をかしげる。


「じゃあ、質問は以上だな。5分間作戦会議した後に訓練開始だ。始め。」


作戦会議が始まり、まず百香が話し始めた。かなり焦った様子だ。


「手早く行くわね。まずバクラさんはとにかく防御に専念。あなたが被弾したら終わりだから。

『炎槍』を防げたくらいで油断していたらあっという間に負けるわよ。」


「お、おう。」


「次にミラ、確か遠距離攻撃魔法はなかったわよね。

木製のナイフを100本程渡しておくから隙を見て列人に投げつけて。

今回は当てればいいから気取られず、素早くを意識して。」


「ええ、わかったわ。」


「次にジーニー、魔法で列人の脚を止める事に専念して。

私も足止めを担当するから、決して攻撃を途切れさせてはダメ。」


「わ、わかった。」


「亜美ちゃんはトドメ担当。攻撃の数、速さ、威力全てにおいてこの中で亜美ちゃんが最強だから。」


「う、うん。」


「あと、列人へのお願いの事は一旦忘れて。あいつの目的は勝てると思った私達を地獄へ落とすことよ。」


「「「・・・・・」」」


「そして最後に2つ、常に被弾に注意する事。

それからあいつを殺す気で今回の訓練に挑むこと、以上。」


そう言うなり、百香はミランダに渡すナイフを作り始める。

ここでジーニアスがボソっと疑問を口にする。


「モカ、どうしちゃったんだろう。ちょっと様子が変だよね。」


「うん、なんか百香お姉さん、焦ってるみたいだよね。」


「被弾をやたら気にしているみたいだけど、このルールだとバクラさん以外ほとんど被弾しないわよね。」


「・・・なにかあるな。あのアルの事だ。用心するに越したことはない。」


「じゃあ、手っ取り早く初手から全力がいいね。こういうのはどうかな・・・・・」


「うん、行けるかもしれないね。」


「ジーニー、あんたよくそんなえげつない事思いつくわね。」


「ミラだって、訓練3倍はいやだろう。必死にもなるさ。」


「モカにも伝えておかないといけないわね。」


「・・・・それで終わればいいがな。」


「・・・・・」


皆が作戦会議をしている中、百香は黙々とナイフを作りながら如何にこの窮地を生き残るか、それを必死に考えていた。

この勝負、甘く見ると地獄を見る事を百香は知っているからだ。

そして5分が経過し、訓練という名の戦争が始まる。

この訓練、実は相当やばいです。

百香の言葉で気づけた方は気づけたと思いますが、気になる方は次話をどうぞ。

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