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041_閑話_三下令嬢のその後

本日2話投稿予定


少し短めです。

041_閑話_三下令嬢のその後


「全く、なんなのかしら。腹立たしい!

あのふざけた平民ども、タダじゃ済ませませんことよ!」


最初はモニカ=ローゼスベルクかと思ったけど、どうやら違ったようね。

あのすまし顔で何事に対しても冷めている様なすかしたお嬢様とは大違いの、如何にもがさつそうな女だったもの。

だとするとただの平民にも関わらず、この伯爵家にして街の領主の娘たる私、ナタル=アンスバッハにあのような無礼を働いた事になるわけでして、それは許されざる蛮行と言っても過言ではございませんわ。

従って然るべき制裁を加える事は正義である、そう私は確信しておりますわ。

まずはハンターギルドに仕事を受けられない様に命じなければ。

今更泣きついても遅いという事を思い知らさなければなりませんわ。

さて、ギルドにつきましたわ。早速マスターに話をつけなくては。


「私はこの街の領主の娘、ナタル=アンスバッハですわ。

ギルドマスターに会わせて頂けますか。」


「はい、私が当ハンターギルドのギルドマスターでございます。

どのようなご要件でございましょうか。」


私が呼べばすぐに来たわ。まあ当然ですわね。


「マスターはコル村のハンターチーム_エレメンタルズを

ご存知でしょうか?」


「・・・はい。存じておりますが・・・」


「先ほど彼らが私に大変な無礼を働きましたの。

身分の差も分からずにそのような振る舞いをするなど言語道断ですわ。

あのような者達に仕事を任せる様なギルドは領主からの信頼を失うと思いましてよ。

即刻、彼らへの依頼及び取引を停止すべきだと進言いたしますわ。」


「・・・失礼ですが、それは領主様のご判断でしょうか?」


どうしたのかしら。何故かマスターの顔色が悪くなった気がしますわ。


「お父様にはまだ話しておりませんわ。

しかしこの話をすれば、お父様もきっと賛成してくださるはずですわ。」


「・・・・申し訳ございませんが、ナタル様。

ご領主様の判断を仰ぎ、またいらして頂けないでしょうか。」


「なんですって。私がそうすべきだと言っているというのにそれが聞けないんですの!」


このマスターは私の言うことより、無礼者の肩を持つのかしら。

お父様に頼んでこの男も更迭しなくては、


「分かりましたわ。無礼者の肩を持つと言うならば、あなたを更迭する様、お父様に進言いたしますわ。」


「はい、構いません。私はこの街を滅ぼしたくありませんので。」


「もう結構ですわ!私失礼いたしますわ。」


この男はなにを訳のわからない事を言っているのかしら。

この街が滅びるですって、たかがハンターの1人や2人を路頭に迷わせただけで。

まあいいですわ。こうなったらお父様に直談判ですわ。


「お父様、聞いてくださいませ。」


「どうしたんだい、私の可愛いナタルよ。」


「私、今日とても辛い目に会いましたの、どうか聞いてくださる。」


「ああ、それでお前の心が少しでも軽くなるならいくらでも聞こう。」


やっぱりお父様は私の味方ですわ。

きっとあの無礼者共に正義の鉄槌を下してくださいますわ。


「私、コル村のハンターチーム_エレメンタルズのレットという男とモモカという女に謂なき中傷を受けましたの。

どうか彼らに正義の鉄槌を下してくださいませ。」


「・・・・」


あれ、お父様の顔色がおかしいですわ。


「すまないがナタル、私は急用ができた。

その件は私のほうで片付けておくからお前はこれ以上関わるんじゃないよ。」


「お父様、もしかして彼らを懲らしめる事ができませんの?」


「・・・ああ、おそらくお前の望みを叶える事は出来まい。

すまないが聞き分けておくれ。」


お父様がこんなにも弱気だなんて。

きっと奴らはとんでもない悪党なのですわ。

こうしてはいられませんわ。

まずは仲間を集めなくては。

学園に戻ったら愛しのギルバート王子のお耳にもお入れいただかなくては。

悪逆なるエレメンタルズ、覚悟していなさい。

エレメンタルズの列人の話を聞いてギルドマスターと領主の顔色が悪くなったのは列人の無茶を知っているからです。

列人はコル村に被害を与えようとした者に対して必ず制裁を行っています。

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